ゴールドウイン、「ザ・ノース・フェイス」
東京・原宿エリアでドミナント展開中
顧客層の拡大を狙う
update: 2019/05/27
ゴールドウインが手掛けるアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」が東京・原宿エリアで店舗網を拡大している。4月27日に新規オープンした「THE NORTH FACE ALTER(ザ・ノース・フェイス オルター)」が加わり、既存と併せ、店舗数が計5店に拡大した。集中し過ぎた来店客を分散する目的のほか、新しい顧客層を開拓する狙いもある。
業態別に切り口の異なる世界観を表現
原宿エリアに出店する「ザ・ノース・フェイス」(TNF)ブランドの店舗は、1号店の「THE NORTH FACE MOUNTAIN(ザ・ノース・フェイス マウンテン)」(旧原宿店)、新規店の「THE NORTH FACE ALTER」に加え、「THE NORTH FACE STANDARD(ザ・ノース・フェイス スタンダード)」、女性向けの業態「THE NORTH FACE 3(March=マーチ)」、子供向けアイテムを提案する「THE NORTH FACE KID’S」の計5店舗。徒歩数分の圏内に集積しており、いわゆるドミナント展開を採る。
これだけ多店舗化できる背景には、十分な来客と売り上げがあるのはもちろんだが、コンセプトを変え、ブランドの異なる切り口を表現する店舗が複数、存在することもある。「マウンテン」は本来のシリアスなアウトドアファン向け、「オルター」は20-30代の若い世代、「マーチ」は女性向けなどと、ブランド内で重複しないコンセプト、商材を扱っている。
同ブランドとしては初めて、ターゲットに“20-30代”という具体的な年齢層を掲げた新業態の「オルター」はオープンしたばかりで、まだ店舗の知名度を高めている途上。売上推移は対計画比で100%だが、想定通りの客層が来店しているようだ。明らかに、隣接する「マウンテン」(旧原宿店)とは異なるユーザー層が来店している。男性は20-30代がメーンで、女性客は30-40代が多い。ユニセックス提案が基本で、男性ものをオーバーサイズで着るスタイルが多いようだ。売れ筋はブランドロゴ入りのTシャツや店舗限定品などで、ブランドの認知向上につながる商材。“20代の若い人にもアウトドアを知って欲しい”という目的は着実に進んでいる。