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デサントジャパン、アスレチックビジネス 2018年春夏シーズン
全体でほぼ前年並みの推移

update: 2018/07/09

デサントジャパン、 小川典利大 取締役常務執行役員 第1部門長

デサントジャパン、
小川典利大 取締役常務執行役員 第1部門長

デサントジャパンの2018年春夏シーズンのアスレチックビジネスは、7月初旬の段階でほぼ前年並みの推移だ。「デサント」や「ルコックスポルティフ」「イノヴェイト」といったブランドが健闘した。

「デサント」「ルコックスポルティフ」ブランドが健闘

終了した2017年秋冬シーズンは108%の結果だった。「デサント」「ルコック」「アリーナ」などのブランドが好調だった。「アンブロ」は前年並み、「マーモット」は95%と苦戦した。

2018年春夏シーズンでは、「デサント」ブランドが好調を持続している。アスレチック関連商材──トレーニングアパレルを中心に好調に推移している。18年秋冬シーズンは、111%の計画で、特にランニングとトレーニング分野を重点強化する。トレーニングアパレルでは、レディスモデルも拡充する。「ルコック」の18年春夏シーズンは2ケタ増で推移。シューズがけん引役になっている。秋冬シーズンは119%の計画で、シューズは同112%を目指す。今秋以降をめどに東京都内へ4店舗目の直営店を出店する計画だ。

「アリーナ」の18年春夏シーズンは前年並みの推移。17年秋冬シーズンは105%と堅調だった。秋冬シーズンは104%と増収を見込んでいる。今夏に開催されるパンパシフィック水泳選手権のゴールドパートナーとして協賛しており、同大会を通じてブランドの露出度や価値の向上を目指す。「アンブロ」の18年春夏シーズンは100%と前年並みだった。シューズは90%と苦戦した。18年春夏シーズンはアパレルが90%と苦戦しているが、シューズは2ケタ増と回復してきている。秋冬シーズンはアパレルが95%、シューズが110%の計画だ。

「スキンズ」の18年春夏シーズンは前年並みの推移。17年秋冬シーズンは131%と好調な推移だった。秋冬シーズンは110%と2ケタ増の計画を立てている。「マーモット」はエキップメントの強化が奏功し、売り上げが回復基調にある。18年秋冬シーズンは110%と2ケタ増の計画だ。「イノヴェイト」は17年秋冬シーズンが155%、18年春夏が2ケタ増の推移である。秋冬シーズンは121%の計画。新素材「グラフェン」を採用した耐久性が高まった新しいモデルを投入する。

昨今の国内アスレチック市場について、デサントジャパンの小川典利大 取締役常務執行役員第1部門長は、「大きな伸びは期待できない。1ケタ台前半の伸びになるのではないか」と分析する。ただ、外資系ブランドで利益重視の傾向が強くなっていることを指摘。「デサント」ブランドのレディスウエア「ゼロスタイル」を強化する方針もあり、「国内でまだシェアを獲って行けると考えている」。レディスウエアが「デサント」ブランドに占める比率は10%弱。これを当面は30%まで高める計画である。