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新春 財務分析レポート⑦
ゼット
売上規模は横ばい傾向が続く
──2010年3月期(2009年度)と2014年3月期(2013年度)との比較──

update: 2015/01/16

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卸部門に下げ止まり感、他部門は苦戦傾向

ゼット 2010/2014年3月期 部門別売上高

ゼット 2010/2014年3月期 部門別売上高

セグメント別の売上高では、主力の卸売部門に下げ止まり感が見られる。製造部門および小売部門は苦戦傾向が続いている。メーカーと小売店が直接取引する“中抜き”現象が進み、卸の存在意義が見直されている中、健闘していると言えるだろう。アパレル事業は現在、行っていない。

収益力の強化には卸売部門以外──自社製品を手掛ける製造部門(ゼットクリエイトなど)や小売部門の奮起が不可欠だ。卸売部門よりも自社品の方が売上高総利益も確保しやすいため、野球の「ゼット」やバスケットボールの「コンバース」といった自社ブランドの強化が重要だと思われる。

売り上げの約75%を占める「アスレチック(競技)」関連(個別で276億円)が13年度4.0%増と健闘。自社品が中心の「野球」は3.6%減と苦戦傾向にあるが、卸売が主体の「サッカー」(8.5%増)や「テニス&バドミントン」(9.7%増)が健闘している。自社品とアスレチック部門の強化が収益力改善のポイントと言えるだろう。