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エスエスケイ、2021年7月期(非上場)
増収、黒字を回復

update: 2021/10/18

エスエスケイ、2021年7月期 財務数値一覧(表1)

エスエスケイ、2021年7月期
財務数値一覧(表1)

スポーツ卸のエスエスケイ(非上場)が10月15日に開示した2021年7月期は、コロナ禍の影響から回復し増収を達成した。損益面では前期の損失計上から一転し、黒字を確保するに至った。アスレチック分野が2ケタ増と健闘した。

アスレチック分野が好調に推移

エスエスケイ、2021年7月期 部門別売上高(表2)

エスエスケイ、2021年7月期
部門別売上高(表2)

同社の2120年7月期は第72期に該当する。売上高は448億4,200万円(3.9%増)と増収だった。売上総利益率(粗利率)は18.7%(0.4ポイント増)とほぼ横ばい。販管費率が18.7%(1.4ポイント減)と低下した。上期(8-1月)は前年同期比10%減だったが、下期(2-7月)に同20%増と復調した。

損益面では、前年度の営業損失から、営業利益700万円を確保した。経常段階では、経常利益2億5,900万円と黒字回復した。当期純利益は1億1,800万円(84.8%減)。前期に東京支店売却益の特別利益を計上したため、その反動で減益となった(表1を参照)。

主力商材の「フットウエア」は売上高163億3,700万円(3.1%減)と伸び悩んだ。「ナイキ」「プーマ」「ニューバランス」などの外資系ブランドが好調だった。「アディダス」は商品の調達がうまく行かず、苦戦した。

プライベートブランド「エスエスケイ」を扱う「野球」は売上高50億6,800万円(19.1%増)と大きく回復した。バットのほか、アンダーウエアなどの消耗品が好調だった。「サッカー」は同46億9,300万円(8.0%増)と堅調な推移だった(表2を参照)。

今期は「経済性と社会性の融合、環境保護、デジタルと人間力の融合」(佐々木恭一 代表取締役社長)に力を入れる。メーカーや小売店との協業の深掘りを推し進める。商品企画面では、レディスブランド「ジェーンスタイル」を発展的に解消し、主力商材を「ヒュンメル」に統合する。また、新しい販路開拓として米国内の販売を開始した。今年4月、100%子会社の「SSK USA LLC」を設立、同6月から営業をスタートした。

通期の業績見通しは、売上高485億円(8.2%増)、営業利益1億6,000万円、経常利益4億2,000万円、当期純利益2億8,000万円。下期の来春辺りから、本格的に収益を回復させる計画だ。