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主要上場スポーツ5社、2021年3月期 “第2四半期” まとめ(上)
コロナ禍の影響で、軒並み減収・損失計上に

update: 2020/11/16

主要上場スポーツ企業5社、2021年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ企業5社、2021年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ5社の2021年3月期第2四半期決算が出揃った。春先から本格化したコロナ禍の影響により、軒並み減収・損失計上の傾向が色濃い結果となった。営業段階で利益を確保したのはゴールドウイン1社にとどまった。

7-9月は徐々に業績が回復

対象にした企業は美津濃(以下ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼットの5社(順不同)。いずれも3月期決算で、9月末に第2四半期を迎えた。4-9月のいわゆる“上期”の業績をまとめている。

ミズノは連結売上高が662億4,300万円(22.5%減)と大きく落ち込んだ。他社と同様にコロナ禍に足を引っ張られた。各地域、商品カテゴリーで2ケタの減収となったが、ゴルフ用品や国内のワーキングビジネスは堅調だった。自社のECサイトの売り上げも160%と好調に推移した。

デサントの連結売上高は428億9,7000万円(34.9%減)。「日本」及び収益に占める比率が高い「韓国」ビジネスが特に苦戦した。Anta社とJVで取り組んでいるデサントチャイナは、「デサント」ブランドが好調に推移した。

ゴールドウインの連結売上高は315億5,800万円(23.3%減)だったが、主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」を中心にアウトドア事業が健闘したこともあり、当初予測を上回る結果となった。アスレチック関連事業は昨年のラグビーワールドカップの反動減を見込んでおり、ほぼ想定通りだった。5社の中では唯一、各段階で利益を確保した。

ヨネックスの連結売上高は220億9,300万円(30.6%減)。主力の「日本」ビジネスが120億4,300万円(41.4%減)と大きく落ち込んだことが影響した。「アジア」地域は売上高80億500万円(7.5%減)とマイナス幅が小さかった。

ゼットは連結売上高が169億5,600万円(22.4%減)。経常損失が2億1,800万円(前期は4億3,500万円の経常利益)と苦戦した。(続く)