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アルペン、2020年6月期 連結決算
減収するも、売価・経費コントロールが奏功し増益に

update: 2020/08/24

アルペン、2020年6月期 財務数値一覧(表1)

アルペン、2020年6月期
財務数値一覧(表1)

スポーツ小売店、アルペンの2020年6月期連結決算は、コロナ禍の影響で減収するも、売価および経費コントロールが功を奏し、増益を達成した。コロナ禍で大幅に収益を落とす企業が相次ぐ中、健闘した。

通期は増収増益の見通し

連結の売上高は2,179億4,300万円(4.5%減)。「一般スポーツ用品」の既存店売上が前年を下回った。キャンプ用品やアウトドア部門は売り上げが伸びた。強化カテゴリーのプライベートブランド商材では、スポーツカジュアルアパレルが比較的堅調だった。競技系やシューズ類が苦戦した。

利益面では、売価コントロールを進めた結果、売上総利益率(粗利率)が40.0%(0.6ポイント増)と改善した。販管費も販促費を中心に抑制できたため、営業利益が41億3,300万円(172.2%増)と増益を達成した。経常利益は営業外収益が増えたこともあり、57億4,400万円(98.9%増)の増益となった。当期純利益は、固定資産の減損損失の計上など特別損失、法人税の支払により1,700万円の少額に止まったが、前期の損失からは黒字転換した。

効率性および流動性の各指標に大きな変動はない。自己資本は減少したが、総資産も減少したため、自己資本の比率は上昇している。D/Eレシオも正常値と言われる0.3以内に収まっている。

通期は増収増益の見通しだ。連結売上高は2,300億3,000万円(5.5%増)、営業利益が63億9,500万円(54.7%増)、経常利益が75億円(30.6%増)、当期純利益が36億1,900万円を計画している。