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Under Armour、2020年12月期 第1四半期 連結決算
コロナ禍が影響し減収、事業再構築費用もかさみ損失を計上

update: 2020/05/28

Under Armour、2020年12月期 第1四半期 財務数値一覧(表1)

Under Armour、2020年12月期 第1四半期
財務数値一覧(表1)

Under Armour(アンダーアーマー社)の2020年12月期第1四半期(1-3月)連結決算は、コロナ禍が影響し減収となった。損益面では、販管費の増加や「Restructuring and impairment charges」(事業の再構築および減損費用)が発生した影響で、損失を計上するに至った。

3月の落ち込みが足を引っ張る

連結の売上収益は、9億3,000万米ドル(約995億1,000万円、1米ドル=107円で換算)、22.8%減。第1四半期の1月および2月は計画通りの推移だったが、3月中旬以降に北米と欧州で新型コロナウイルスが急速に広まったため、小売店の休業が相次ぎ、収益が大幅に減少した。その影響で、小売店や流通センターのスタッフを一時的に解雇した。

営業損益は、5億5,800万米ドル(約597億600万円、同)の営業損失となった。「Restructuring and impairment charges」(事業の再構築および減損費用)を4億3,600万米ドル(約466億5,200万円、同)計上したことで、損失額が増加した。「Restructuring and impairment charges」の内訳は、再編費用及び減損費用が計3億100万米ドル(約322億700万円、同)、固定資産及び“のれん”の減損が1億3,500万米ドル(約144億4,500万円、同)。

「Restructuring and impairment charges」を除いた営業損失は1億2,200万米ドル(約130億5,400万円、同)。税引前損益は、5億6,200万米ドル(約601億3,400万円、同)の損失となった(表1を参照)。

Under Armour、2020年12月期 第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

Under Armour、2020年12月期 第1四半期
地域別・部門別売上高(表2)

地域別の売上高では、主力の「North America」(北米)が6億800万米ドル(約650億5,600万円、同)、27.8%減と苦戦した。損益面も300万米ドル(約3億2,100万円、同)の損失を計上するに至った。「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)は1億3,700万米ドル(約146億5,900万円、同)、2.8%増とほぼ前年並みだった。セグメント利益は300万米ドル(約3億2,100万円、同)で黒字を確保した。

日本を含む「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)は売上高9,500万米ドル(約101億6,500万円、同)、33.7%減で大幅な減収。セグメント損益は、3,600万米ドル(約38億5,200万円、同)の赤字に転落した。「Connected Fitness」(コネクテッド・フィットネス)は売上高3,200万米ドル(約34億2,400万円、同)、8.9%増。セグメント利益が300万米ドル(約3億2,100万円、同)と健闘した(表2を参照)。

通期の業績見通しは、現時点でコロナ禍の影響が定量化できないため未定。過日の4月3日に通期見通しを撤回している。