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ヨネックス、2020年3月期 連結決算
海外バドミントンが健闘、微増収微減益に

update: 2020/05/22

ヨネックス、2020年3月期 財務数値一覧(表1)

ヨネックス、2020年3月期
財務数値一覧(表1)

ヨネックスの2020年3月期連結決算は、バドミントン用品を中心にChina(中国)ビジネス(1-12月)が回復したこともあり、増収を達成した。利益面では、広告宣伝費など販管費が増加したため、減益となった。アジア地域が収益に貢献した。

国内が苦戦、アジアが収益に貢献

連結売上高は、619億6,700万円(1.4%増)。「アジア」地域が貢献した。Chinaビジネスは12月期(1-12月)の計上のため、新型コロナウイルスの影響が顕著になった第1四半期(1-3月)は含まれていない。

売上高総利益率(粗利率)は42.3%(0.2ポイント増)とほぼ横ばい。販管費率は広告宣伝費など先行投資が増えたことから、38.4%(0.3ポイント増)と増加した。その結果、営業利益は24億2,100万円(2.5%減)で微減益となった(表1を参照)。

 ヨネックス、2020年3月期 種目別・セグメント別売上高(表2)

ヨネックス、2020年3月期
種目別・セグメント別売上高(表2)

地域別の売上高では、「日本」が381億1,900万円(1.6%減)と減収。新型コロナウイルスの影響で苦戦した。特に3月以降、一斉休校の影響で部活動や大会が自粛・中止されたことが大きかったようだ。第3四半期(4-12月)までは堅調な推移だった。

「北米」は22億1,200万円(0.4%増)。バドミントン用品──中でもシャトルコック、シューズが伸びた。テニス用品は減収。広告宣伝費など販管費の増加で損失計上となった。「ヨーロッパ」は22億8,600万円(5.4%減)だったが、現地通貨ベースでは前年並みの推移だった。販管費の増加、粗利の低下により損失計上に至った。「アジア」は188億3,500万円(9.3%増)。バドミントン用品が中国や台湾で好調だった。利益面でも、営業利益が19億9,900万円(59.1%増)と増益を達成した(表2を参照)。

通期の業績見通しは、コロナ禍により「未定」。併せて、今期(2021年3月期)を最終年度とする中期経営計画の目標数値──売上高660億円、営業利益30億円、海外売上比率53%、ROE5%──を取り下げた。