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ゴールドウイン、2020年3月期 第2四半期 連結決算
アウトドア、カンタベリーが貢献し増収増益に

update: 2019/11/08

ゴールドウイン、2020年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

ゴールドウイン、2020年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

ゴールドウインの2020年3月期第2四半期(4-9月)の連結決算は、主力のアウトドア事業が引き続き好調だったことに加え、「カンタベリー」がラグビーワールドカップ効果で好調に推移し、増収増益を達成した。当初の計画を上回る結果で、上期の実績としては過去最高額。

10期連続の増収、5期連続の増益を達成

連結売上高は411億6,800万円(23.2%増)で、2ケタの増収を達成した。販売ロスの削減や原価率低減の取り組みが功を奏し、売上総利益率(粗利率)が52.3%(1.9ポイント増)と改善した。販管費率が38.9%(2.2ポイント減)と下がったこともあり、営業利益は55億3,700万円(77.0%増)と大幅な増益を達成した。営業利益率は、上期で過去最高の13.5%に達した(表1を参照)。

経常利益は、持分法による投資損失2億4,100万円の計上もあったが、52億9,200万円(94.8%増)と倍増近い結果となった。自主管理売り場の売上比率は57%(1.0ポイント増)と期首から増加した。店頭売りも2ケタ増の推移だったほか、卸売りの店頭も好調を維持した。直営店の店舗数は152店(期首から4店増=7増、3減)。

ゴールドウイン、2020年3月期 第2四半期 ブランド別売上高(表2)

ゴールドウイン、2020年3月期
第2四半期 ブランド別売上高(表2)

ブランド別では、主力の「ザ・ノース・フェイス」が好調を持続したほか、ラグビーワールドカップ効果で「カンタベリー」が倍増した。ラグビー日本代表のレプリカユニフォームは、目標着数の20万枚がほぼ完売状態だという。

好調の要因について、特に主力の「ザ・ノース・フェイス」で“アウトドアと日常のシームレス化”により、事業領域を拡大できた点を挙げている。また、基幹店舗や直営店、卸先の店舗において、ブランド価値を直接、顧客に訴求できた事もプラスに働いたようだ。

財務面も安定している。商品回転率が2.8(0.2ポイント増)とやや改善。粗利率も上昇したため、交差比率が146.4と改善した。好調な業績を受けて、通期の業績見通しを上方修正している。通期の業績見通しは、連結売上高970億円(前回予想920億円)、営業利益150億円(同125億円)、経常利益160億円(同138億円)、当期純利益111億円(同97億円)。