Nike,Inc. 2020年5月期　第1四半期
全地域でプラスの推移、増収増益に

update: 2019/09/27

Nike,Inc.（ナイキ社）の2020年5月期第1四半期の連結決算は、全地域でプラス成長を果たし、増収増益を達成した。特に「Greater China」（中華圏）や「EMEA」（欧州・中東・アフリカ）の伸びが大きかった。日本を含む「Asia Pacific & Latin America」（アジア・太平洋、ラテンアメリカ）も堅調な推移だった。

全般的に安定した成長を持続

グループ全体の連結売上高は、106億6,600万米ドル（約1兆1,299億6,000万円、1米ドル＝106円で換算）、7.2％増で好調な推移だった。販管費率は31.2％（0.4ポイント増）と微増したが、売上総利益率（粗利率）が45.7％（1.5ポイント増）と改善したため、利益率は向上した。粗利率の改善は主に「ナイキ」ブランドでDTC（ディレクト・トゥ・コンシューマー＝直販比率）が増えた事、為替の影響などによるもの。

営業利益は、15億4,300万米ドル（約1,635億5,800万円、同）、15.7％増と2ケタの増益を達成した。税引前利益は、15億6,100万米ドル（約1,654億6,600万円、同）、22.9％増と同様に2ケタ増だった（表1を参照）。

地域別の売り上げでは、主力の「North America」（北米）地域が42億9,300万米ドル（約4,550億5,800万円、同）、3.6％増と堅調な推移。EBIT（税引前利益）は11億米ドル（約1,166億円、同）、2.1％増。「EMEA」（欧州・中東・アフリカ）の売上高は、27億7,300万米ドル（約2,939億3,800万円、同）、6.4％増。EBITは6億900万米ドル（約645億5,400万円、同）、21.6％増の2ケタ増だった。

「Greater China」（中華圏）の売上高は16億7,900万米ドル（約1,779億7,400万円、同）、21.8％増と2ケタの増収。EBITは6億6,900万米ドル（約709億1,400万円、同）、33.3％増と2ケタの増益を達成した。日本を含む「Asia Pacific & Latin America」（アジア・太平洋、ラテンアメリカ）の売上高は、13億4,500万米ドル（約1,425億7,000万円、同）、5.9％増。EBITは3億4,100万米ドル（約361億4,600万円、同）、5.6％増だった（表2を参照）。

商品別売上高では、主力の「Footwear」（シューズ）が65億2,100万米ドル（約6,912億2,600万円、同）、8.0％増と堅調に推移した。「Apparel」（アパレル）は同31億2,100万米ドル（約3,308億2,600万円、同）、5.8％増と堅調な推移だった。