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主要上場スポーツ企業の2018年度を展望する②
デサント、増収増益の計画
「デサント」ブランドがけん引役に

update: 2019/04/25

デサント、2018年3月期 財務数値一覧(表1)

デサント、2018年3月期
財務数値一覧(表1)

2019年3月期決算の開示を5月に控える主要上場スポーツ各社の業績を展望する。第2回目はデサントを取り上げる。第3四半期まで、日本と韓国のビジネスが堅調で、通期では増収増益の見通しだ。「デサント」ブランドの業容が着実に拡大している。

日本、韓国に次ぐ第3の柱構築が中期課題

去る1月30日に開示した第3四半期決算では、売上高において、1,009億1,500万円(2.0%増)と過去最高額を更新した。利益面では、国内や欧州の販管費の増加が影響し、減益に至った。SKINS社の債務保証損失の引当金の繰入額4億6,000万円を特別損失として計上した影響もあった。

デサント、2018年3月期 部門別売上高(表2)

デサント、2018年3月期
部門別売上高(表2)

社名ブランド「デサント」が引き続き、健闘している。第3四半期決算では、売上高440億円(9.2%増)と2ケタ近い増収だった。全社の約40%の売り上げを占めるまでに成長した。同じく第3四半期決算で、「アンブロ」が100億円(8.7%増)と復調傾向。「ルコックスポルティフ」「マンシングウェア」「アリーナ」は伸び悩んだ。

韓国ビジネスは、成長のスピードが緩やかになっているが、第3四半期決算では、488億円(3.6%増)と依然、増収基調にある。第3の柱を構築することが中期課題である。「中国(香港・台湾含む)」は第3四半期決算で、円ベースでは57億円(5.0%減)と減収したが、現地通貨ベースでは40.1%増と順調に成長している。同じく「欧米」市場は、37億円(2.8%増)と堅調な推移だった。

デサント、2019年3月期 業績見通し(表3)

デサント、2019年3月期
業績見通し(表3)

通期では、増収増益を計画している(表3を参照)。主力ブランドの「デサント」をはじめ、全ブランドで増収を目指すほか、全地域でも増収を目指す。2期連続で、過去最高の売上高を目指す。