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主要上場スポーツメーカー6社、2018年12月期 第1四半期まとめ
企業間で業績に格差

update: 2018/05/30

主要上場スポーツ企業6社、2018年12月期 第1四半期 財務諸表(表1)

主要上場スポーツ企業6社、2018年12月期
第1四半期 財務諸表(表1)

外資を中心とした主要上場スポーツ企業6社の2018年12月期第1四半期決算の結果をまとめた。増収・増益を達成した企業があった一方、営業損失を計上した企業もあるなど、各社で業績に差が表れた。

アディダス、プーマは好調を持続

対象にしたのは、アディダス、プーマ、アンダーアーマー、アシックス、キャロウェイゴルフ、アクシネットホールディングス(順不同)の6社。いずれも12月期決算で、3月末に第1四半期を迎えたスポーツメーカーだ。決算基準がやや異なっており、アディダス、プーマは国際会計基準(IFRS)、アシックスは日本会計基準、そのほか米国を拠点にする4社はいずれも米国会計基準を採用している(表1を参照)。

主要上場スポーツ企業6社、2018年12月期 第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

主要上場スポーツ企業6社、2018年12月期
第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

アディダスは前期の好調を持続した結果で、売上高55億ユーロ(約7,200億円、1ユーロ=130円で換算)、営業利益7億ユーロ(約960億円、同)と増収・増益を達成した。プーマも同様に好調を維持し、売上高11億ユーロ(約1,400億円、同)、営業利益(EBIT)が1億ユーロ(約140億円、同)と増収・増益だった。

アンダーアーマーは、主力の北米ビジネスの苦戦等がブレーキになり、売上高11億米ドル(約1,200億米ドル、1ドル=106円で換算)と増収したが、営業損失2,800万米ドル(約29億円、同)を計上するに至った。アシックスは米州・日本の不振が影響したほか、直営店の経費が増加し、売上高1,046億円(7.4%減)、営業利益85億円(35.4%減)の減収・減益になった。

キャロウェイゴルフが好調、アクシネットは減益に

キャロウェイゴルフカンパニーは、日本地域の貢献もあり、売上高4億米ドル(約420億円、1ドル=106円で換算)、営業利益8,500万米ドル(約90億円、同)と増収・増益を達成した。アクシネットホールディングスは主力のゴルフボールの低調、米国市場の低迷が影響し、売上高4億4,100万米ドル(約460億円、同)と増収を達成したが、営業利益が6,200万米ドル(約61億円、同)で減益に至った。

地域別では、全社共に「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)関連、アジアにおいて業容を拡大している。北米のビジネスには波がある。日本市場も企業間で格差が表れた(表2を参照)。プーマ、キャロウェイゴルフは全地域で増収を達成した。