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アンダーアーマー、2018年12月期 第1四半期
北米が伸び悩み、増収するも損失を計上

update: 2018/05/08

アンダーアーマー、2018年12月期 第1四半期 財務諸表(表1)

アンダーアーマー、2018年12月期
第1四半期 財務諸表(表1)

Under Armour,Inc.(アンダーアーマー社)の2018年12月期の第1四半期(1-3月)決算は、主力の北米地域が苦戦した影響で、増収を達成したが損失を計上するに至った。欧州・中東。アフリカおよびアジア・太平洋地域は2ケタの増収で健闘した。

構造改革に伴う費用が利益を圧迫

連結売上高は11億8,500万米ドル(約1,256億1,000万円、1米ドル=106円で換算)、5.9%増の増収だった。卸ビジネスが1%増、DTC(Direct to Consumer)ビジネスは17%増、3億5,200万米ドル(約373億1,200万円、同)と2ケタの伸びだった。DTCの売り上げは全世界の30%を占めている。

売上高総利益率(粗利率)は44.2%(1.2ポイント減)と減少した。為替差益が発生したが、在庫の適正化を進めた影響で利益が相殺された形だ。販売管理費は減少したが、「事業の再構築および減損費用」(Restructuring and impairment charges)が3,700万米ドル(約39億2,200万円、同)発生した影響で、営業損失を計上するに至った(表1を参照)。

アンダーアーマー、2018年12月期 第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

アンダーアーマー、2018年12月期
第1四半期 地域別・部門別売上高(表2)

主力の「North America」(北米)の売上高は8億6,700万米ドル(約919億200万円、同)、0.4%減と微減収だった。EMEA(欧州・中東・アフリカ)は1億2,600万米ドル(約133億5,600万円、同)、23.4%増と好調な推移だった。日本を含む「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)は1億1,500万米ドル(約121億9,000万円、同)、34.6%増と2ケタ増を達成した。海外売上高は全売上の24%を占めている。

部門別では、主力の「Apparel」(アパレル)関連の売り上げが7億6,600万米ドル(約811億9,600万円、同)、7.1%増で依然、主力商材だ。メンズのトレーニング関連が好調だった。強化アイテムの「Footwear」(シューズ)は2億7,100万米ドル(約287億2,600万円、同)、0.8%増とほぼ前年同期比並みだった(表2を参照)。

通期では、1ケタ台前半の増収を予想している。北米地域は1ケタ台半ばの減収になる見通しだ。