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2017年12月期 スポーツ上場各社まとめ(上)
アディダス、プーマが増収・増益を達成

update: 2018/04/10

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アンダーアーマー・アシックスは伸び悩む

アンダーアーマー、2017年12月期 財務諸表(表4)

アンダーアーマー、2017年12月期
財務諸表(表4)

Under Armour(アンダーアーマー)の連結売上高は49億米ドル、約5,573億円で3.1%の増収だったが、主力の北米ビジネスが振るわず、営業利益が2,700万米ドル、約30億円(93.5%減)と大幅な減益となった。“税引前損益”は、1,000万米ドルの損失だった。欧州やアジア地域は健闘したが、収益規模の大きい北米ビジネスの落ち込みをカバーするまでには至らなかった。

財務面では、商品回転率が2.6(0.4ポイント減)と悪化している。粗利率も1.4ポイント低下しており、商品販売の効率が下がっていることが分かる(表4を参照)。流動性比率は安定しているので、北米ビジネスの立て直しが早急な課題だろう。

アシックス、2017年12月期 財務諸表(表5)

アシックス、2017年12月期
財務諸表(表5)


アシックスは連結売上高が4,001億円(0.3%増)と微増収だったが、営業利益が195億円(23.2%減)と減益に至った。粗利率は増加したが、販管費率がそれを上回った。宣伝費や本社機能強化を目的とした投資費用が増えた影響があった。収益の柱を担う欧米や日本が伸び悩んだ。また、2020年12月期を最終年度とする中期計画「ASICS Growth Plan(AGP)2020」の目標数値を下方修正している。売上高目標を5,000億円以上、営業利益率を7%以上、ROEを10%以上に修正した。(続く)