主要国内上場スポーツメーカー──過去5年間の収益動向を見る
第3回：デサント
アジアビジネスが成長エンジンに
update: 2018/01/22
デサント、2013年3月期
財務諸表（表1）
国内の主要な上場スポーツメーカーの過去5年間の収益動向をまとめた財務分析レポート。第3回目は、国外の売上規模を増やしているデサントを取り上げる。成長エンジンはアジアのビジネスだ。連結売上高も1,000億円台を回復した。「2013年3月期」と「2017年3月期」の業績を比較する。
中期経営計画の利益目標を1年前倒しで達成
デサントの2013年3月期の連結売上高は、919億円（10.7％増）だったが、翌14年3月期には1,099億円（19.6％増）と1,000億円台を回復し、17年3月期には1,315億円（3.1％減）に達した。13年の国外の売上高は361億円（売上比率39.3％）、17年は同771億円（同58.6％）で、金額は倍増し、売上比率も過半数になった（表1・表2を参照）。
デサント、2017年3月期
財務諸表（表2）
営業利益は13年が54億円（13.4％増）、17年は86億円（18.9％減）で、59.3％増と増益を達成した。2013年3月期を最終年度とする中期経営計画「Compass2010」では、13年3月期に“売上高880億円、経常利益50億円、当期純利益30億円、ROA7.5％”という数値目標を掲げていた。13年3月期の実績は、“売上高919億円、経常利益56億円、当期純利益35億円、ROA7.8％”で、中計目標を達成している。
現在、進行中の中期経営計画「VIVION 2020」では、2018年3月期に“売上高1,390億円、営業利益84億円、経常利益86億円、当期純利益57億円”という数値目標を定めている。2017年3月期の実績は、“売上高1,315億円、営業利益84億円、経常利益86億円、当期純利益56億円”で、営業・経常段階の利益は1年前倒しで数値目標を達成している。
