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UNDER ARMOUR 2017年12月期 第2四半期
増収するも、北米の収益性悪化で損失を計上

update: 2017/08/09

UNDER ARMOUR、2017年12月期 第2四半期 財務諸表(表1)

UNDER ARMOUR、2017年12月期
第2四半期 財務諸表(表1)

UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)の2017年12月期第2四半期(上半期)決算は、増収を達成するも、主力市場である北米の収益性が悪化した影響で、税引前利益の段階で損失を計上した。Asia-Pacific(アジア・太平洋)地域は増収増益と健闘したが、損失を穴埋めするまでには至らなかった。Latin America(ラテンアメリカ)は前年同期の黒字から、損失計上に転じた。

North Americaの収益性が低下

連結売上高は、22億500万米ドル(約2,469億6,000万円、1ドル=112円で換算)、7.7%増。営業利益は、275万米ドル(約3億800万円、同)に留まった。利息の負担をカバーしきれず、税引前損失を計上するに至った。

売り上げの約77%を占めるNorth America(北米)市場が微減収だった。利益面では、170万米ドル(約1億9,000万円、同)の営業損失を計上。前期では、6,800万米ドル(約76億1,600万円、同)の営業利益を確保していた。

そのほかの地域では増収を達成した。アジア・太平洋地域は増収増益と健闘した。EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域は増収するも、損失を計上。ラテンアメリカも同様の結果だった。ネットアプリケーションを展開するグループ会社、Connected Fitnessは微減収・損失計上の結果だった(表2を参照)。

UNDER ARMOUR、2017年12月期 第2四半期 部門・地域別売上高(表2)

UNDER ARMOUR、2017年12月期
第2四半期 部門・地域別売上高(表2)

売り上げの低迷による影響で、棚卸資産の調整を余儀なくされ、売上高総利益率(粗利率)が1.3ポイント低下した。期末の在庫も増えている。販管費率は、継続したDTC(the direct-to-consumer)、フットウエア、海外ビジネスへの投資により増加した。

財務面では、商品回転率は前年並みの2.3回転。交差比率は粗利率の低下により減少した。D/Eレシオが改善するなど、流動性指標の数値は比較的安定しているが、売上高純金利負担率が悪化している(表1を参照)。

通期の業績予想は、連結売上高で11-12%増の成長を見込んでいる。営業利益は1億6,000-1億8,000万米ドル(約179-200億円、同)を計画している。増収・減益(前期は営業利益4億2,000万米ドル)の見通しである。