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スポーツ上場企業4社、12月期 決算まとめ(上)
──アディダス、アンダーアーマー、アシックス、プーマ

update: 2017/03/21

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スポーツ上場4社、2016年12月期 財務諸表(表1)

スポーツ上場4社、2016年12月期 財務諸表(表1)

2016年12月期(2016年度)のスポーツ上場メーカー4社の本決算が出揃った。対象企業はアディダス、アンダーアーマー、アシックス、プーマの4社だ。アディダスおよびプーマ、アンダーアーマーが増収増益を達成した。アシックスは米国市場の苦戦で減収減益だった。世界第3位のシェアを競っているアンダーアーマー、アシックス、プーマの中から、アンダーアーマーが頭一つ抜け出た様相だ。

順調な成長続けるアディダス

今回、取り上げるアディダス、アンダーアーマー、アシックス、プーマの4社は、いずれも2016年12月期(2016年1月1日~12月31日)で、2016年度の業績を比較することになる。なお、世界売上1位のナイキは5月期のため、厳密な比較ができない。前期(2016年5月期)の決算数値を参考に列挙して置く(表1を参照)。

業界第2位のアディダスは増収増益と順調な推移だった。2015年度も増収増益を達成しており──2014年度は増収減益だったが、業容は拡大基調にある。2016年度の連結売上高は192億ユーロ(約2兆3,000億円)で、2兆円規模にまで拡大している。営業利益は14億9,100万ユーロ(約1,800億円)まで増加した。

部門別では、やはりFootwear(シューズ)類がけん引役になっている。売上高は101億ユーロ(約1兆2,000億円)で、売り上げの半分を占めている。地域別では地元のWestern Europe(西欧)地域が52億9,000万ユーロ(約6,400億円)と主力で、2ケタ増を達成した。2番手には、北米と中華圏がそれぞれ34億ユーロ(約4,100億円)、30億ユーロ(約3,600億円)で続いている。日本ディビジョンは10億700万ユーロ(約1,228億5,400万円)、29.8%増と好調だった。為替の影響を除いても、16.0%増と2ケタ増だった。