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スポーツ上場6社 2017年3月期 第2四半期まとめ(下)
国内事業が主力の企業が健闘

update: 2016/11/15

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スポーツ上場6社、 2017年3月期 第2四半期 財務諸表 業績見通し(表1)

スポーツ上場6社、 2017年3月期
第2四半期 財務諸表 業績見通し(表1)

スポーツ上場6社の2017年3月期第2四半期まとめ。海外ビジネスを手広く展開している企業は為替変動の影響を受けたが、国内市場を主体にしているメーカーでは健闘が見られた。種目では引き続き、ランニング関連が堅調で、スポーツカジュアルニーズでスニーカーも好調を持続している。

アウトドアが底堅いゴールドウイン

ゴールドウインは売り上げの90%以上が国内市場からのもので、アウトドアビジネスを主力にしている。前期途中でアスレチックブランドの「チャンピオン」を事業譲渡した影響を20億円の減収と見込んでいた(通期では30億円のマイナスと予測)。しかし、「アウトドアスタイル事業関連品」が158億6,100万円(17.2%増)と23億3,000万円の増収になったため、そのマイナスのインパクトを相殺できた形だ。

主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」をはじめ、「ヘリー・ハンセン」や「カンタベリー」「ブラック&ホワイト」などが健闘した。直営店の売り上げ増で売上高総利益率(粗利率)も改善。出店経費などにより増加した販管費率をカバーした。韓国の関連会社、ヤングワンアウトドア社の業績が、同国内の市場停滞もあり伸び悩んでいるが、難しい市況下で増収増益を達成した。

アウトドアビジネスの好調の陰には、シリアス層向けの商材に加えて、その周辺――汎用性のあるアイテムが売れていることが挙げられる。バッグやシューズ、トレーニング向けのカテゴリーである「マウンテンアスレチック」、タウンユースを意識した「アンリミテッド」など新しい商材が新規分野を開拓している。

前述の通り、アウトドアビジネスが「チャンピオン」のマイナス分を補ったことで、第2四半期の業績を上方修正した。通期見通しは今後の推移を踏まえた上で判断するとして、当初の目標数値を据え置いている(表2参照)。