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帝人フロンティア、スポーツ機能素材展 2020年秋冬シーズン
新素材「ASTY®」を提案

update: 2019/06/14

リサイクルポリエステル複合糸を使用した 新素材「ASTY®」

リサイクルポリエステル複合糸を使用した
新素材「ASTY®」

帝人フロンティアは、2020年秋冬シーズン向けのスポーツ機能素材展において、リサイクルポリエステル複合糸を使用した新素材「ASTY®」を提案した。コットンライク吸汗性や質感を兼ね備えている点が特長だ。

2018年度は増収減益に

同社の2018年度の機能素材ビジネスは、増収減益の結果だった。順調に取引量を増やしたが、為替と燃料高の影響でコストがかさんだことが影響した。主力素材の「デルタ®」は、過去2年間は順調に推移したようだが、一段落した観があり、再び成長曲線を描くには少し時間がかかると見ている。

2020年秋冬シーズンでは、新素材「ASTY®」(アスティ)を提案した。スパン調のリサイクルポリエステル複合糸を開発し、綿ライクな表情の素材を作った。糸に不規則な凹凸があり、吸汗、クーリング機能(点接触)を持つ。長繊維を使ったフルダルの生地で、基本は丸編みニットで提供する。将来的には、織物の展開も検討中だ。

「ソロテックス®」と「デルタ®」を組み合わせた 「デルタ®SLX®」も一押し素材

「ソロテックス®」と「デルタ®」を組み合わせた
「デルタ®SLX®」も一押し素材

そのほか、再度拡販に力を入れている「ソロテックス®」と「デルタ®」を組み合わせた「デルタ®SLX®」も一押し素材だ。適度なストレッチ性、質感、吸汗速乾性、撥水性などが主な機能性である。

海外の顧客を中心に、環境対応の素材──いわゆるリサイクル生地の需要が年々、増えつつある。マイクロプラスチックへの関心も高まってきた。「ASTY®」もそうした顧客ニーズを意識した新素材だ。主要顧客の多くからは、2024年以降はエコ素材に移行してほしいという要望があるという。