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東洋紡STC、機能素材「SURE SPORTS®展」2019年春夏シーズン
インナー展と初の共同開催

update: 2017/12/08

高密度ナイロン織物では、 より細い糸を使った 「シルファイン プレミアム™」を提案

高密度ナイロン織物では、
より細い糸を使った
「シルファイン プレミアム™」を提案

東洋紡STCは機能素材「SURE SPORTS®展」の2019年春夏シーズンにおいて、インナー展(「INNER展」)と初めて共同開催した。展示会開始から35年、開催回数70回目を迎える節目として、共催した。“10年後、日本の夏”をテーマに、快適性を追求した素材群を提案している。

夏場の“快適性”を追求

上期のスポーツアパレル事業の推移は、売り上げが横ばいで、利益は微増益となった。組織の構造改革が進んだことで、収益性の向上が進んでいる。国内のゴルフビジネスが堅調なほか、一般アパレル向けの提案が増えている。

35周年を迎えた19年春夏シーズン向けの機能素材展示会では、吸汗・速乾、吸放湿など、夏場に求められる機能性をさらに強化している。高密度ナイロン織物では、薄地・軽量を追求している。インナー関連の顧客とスポーツが直接、交わることは少ないが、新しい取引先や受注が増えることを狙った一面もある。

吸汗・吸湿系では、「ウエアコン™」。湿度50%を超え、不快域へ入ると吸湿性が急速にアップする素材だ。衣服内の蒸れ感を軽減し、快適な環境を持続する。速乾では「速衣™」(ハヤイ)で、特殊な弾発性を持つポリエステル繊維を使用し、速乾性を飛躍的に向上させている。ゴルフウエア向けでは、「3250Fibers™」を引き続き提案。3種類の長・短繊維を層にして組み合わせ、衣服内の快適な環境を保つ機能がある。

高密度ナイロン織物では、単糸が1.1dtex(デシテックス)よりも細い(0.5 dtex)糸を使った「シルファイン プレミアム™」を新たに提案した。従来よりも薄手の織物で、さらに軽量に仕上がった。また、0.7 dtexの仮撚り糸を使用しストレッチ性を持たせた「シルファイン プレミアム プラス™」も併せて開発・提案している。そのほか、「Locky」(ロッキー)シリーズは、穴が開いた時の自己修復力に優れている。“X”断面糸を使用した「シルファイン®エックス」は、縫製糸の通った穴が自己修復能力によりふさがるため、隙間からダウンが抜け出にくくなる効果がある。

定番になりつつある ニットシャツ素材の 「ゼットシャツ®」

定番になりつつある
ニットシャツ素材の
「ゼットシャツ®」

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