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『イベントレポート』
第45回ジャパンゴルフフェア2011

update: 2011/03/07

2月18-20日の3日間、第45回ジャパンゴルフフェア2011(会場は東京ビッグサイト)が開催された。元々は業界関係者の展示・受注会として開催されていたが、各社個展が増え、初春という開催時期が業界全体の利益にそぐわなくなってきたため、近年は来場者数が伸び悩んでいた。

第45回ジャパンゴルフフェア2011 - イメージ

第45回ジャパンゴルフフェア2011 - イメージ

その活性策として、いつの回からだったか記憶は定かではないが数年前から、一般客への開放を決断。その後、より来場しやすいよう開催日に日曜日を含むようにもなった。かつては木曜日から土曜日の開催。そのため一般客に開放し始めた時、「エンドユーザーの事を考えたら日曜日を開催日に含めるべきだ」という意見がフェア関係者から聞かれたものだ。また、「休日の会場使用料が高くなるから、なかなか日曜日に開催できないのでは」といううわさも流れた。その後しばらく土曜日までの開催だったが、今では金曜から日曜までの開催スケジュールで定着している。

今年45回目の開催で注目すべき点は、枻出版社のレディスゴルフ雑誌「楽園ゴルフ」主催の「ラブ・ラブ・ゴルフサミット2011 Spring」とコラボレーションしたこと。春夏と秋冬の2シーズンの新作を年2回、ファッションショー形式でエンドユーザーに紹介するイベントで、今回ゴルフフェアの会場内で初めて開催した。2日目、3日目の19日、20日、午前と午後の2回、計4回開催された。明らかにエンドユーザー、なかでも若い世代の女性客を呼び込もうとする狙いがあった。

ちなみに今回の来場者数は3日間で、5万3980人。業界関係者は初日が最も多く1万3959人、一般客は2日目が多く1万6786人が来場した。初日は2万3181人、2日目は2万1368人だったが、3日目は9431人と大幅に減少した。理由はよく分からない。昨年と比較すると、106%。一般客も業界関係者もマスコミ関係者も来場者数が増加した。ユーザーイベントとしては成功だったと言える。中でも一般客は108.8%と44回に続いて増加した。8年連続で減少してきた業界関係者は久しぶりに101%とプラスに転じた。

昨今の大規模展示会に共通して指摘されていることだが、何のために展示会を開催するのかということがますます重要視されるようになっている。ジャパンゴルフフェアも業界向けなのかエンドユーザー向けなのか、その発信先をもっと明確にするべきだと思う。ゴルフ用品は新作が大体年明け前後に発売されるので、この時期のフェアの開催はエンドユーザーへアピールする機会としてタイミングがいい。しかし、メーカーは小売店からの受注をすでに終えている時期である。中にはお付き合いで出展しているところもある。もっとドラスティックなケースでは、以前出展していたが今は出ていない外資系ブランドもある。

同じ時期に開催されたフェアとして、求心力があるのが「東京マラソンエキスポ2011」。2月24-26日に東京ビッグサイトで開催された「東京マラソンエキスポ2011」は、27日の東京マラソンに出場する選手がエントリーに来てゼッケンをもらうという好条件はあるが、聞くところによると売り上げはなかなかのものだ。店外催事としてはかなり効率的である。個展での受発注が増え、それでビジネスの付き合いが充足されるのであれば、ゴルフフェアも思い切って完全なエンドユーザー向けイベントに特化してしまった方がより効果的ではなかろうか。