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三菱レイヨン・テキスタイル
グループ力生かし、差別化素材を模索中

update: 2015/03/09

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グループの開発力を活用する。 写真は「ミズノ」ウエアで採用された事例

グループの開発力を活用する。
写真は「ミズノ」ウエアで採用された事例

スポーツシーンなどを中心に機能性素材を開発・提案している三菱レイヨン・テキスタイル。2015年春夏シーズンは5つの重点分野――防融素材、遮熱素材、動く繊維「ベントクール®」、汎用性のあるポリエチレン樹脂、ポリプロピレン(PP)を強化する。スポーツ市場は我慢の時期が終わり、反転攻勢の準備が整ったと見る。15年秋冬辺りから、増収基調に転じると分析している。

今秋以降、市場は反転攻勢に

14年シーズンは横ばい傾向が強く、通期は伸び率が微減の見通しだという。ジャージーが売れなくなっている傾向があり、競技関連を中心に市場では停滞感があるようだ。アウトドアやランニング分野は成長の伸び代があると考えている。ライフスタイルと呼ばれるカジュアル向け分野の開拓も視野に入れている。

スポーツシーンで強みの1つにしているコンプレッション(着圧)系ウエアは一段落したと見る。タウン化したアイテムと、競技向けにツール化したアイテムに大別される中、機能訴求のツール化した“着るサポーター”のニーズは今後も減らないと分析する。

15年春夏の強化ポイントは前述の5つだ。防融機能を持つ「メルトレシーブ」、遮熱機能を持つ「ソルシールド」、「ベントクール®」はスポーツシーンで採用されている機能素材。「ベントクール®」は汗を吸った繊維が伸びて通気性を向上させ、乾燥すると元の形に戻るという動く繊維である。「メルトレシーブ」は学販向けの採用が多く、伸びている分野だという。ポリエチレンは汎用性がある素材。PP繊維はインナー向けの提案が多いという。