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旭化成せんい 2015年秋冬シーズン
素材開発を重視、差別化できる機能性を提案

update: 2014/07/30

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素材開発に軸足を置く

素材開発に軸足を置く

旭化成せんいが2015年秋冬シーズンで重点強化するスポーツ向け機能素材の1つが「ソファンデ®」だ。アウトドアなどで採用されている素材で、高密度織物と透湿性を持つポリウレタンフィルムを張り合わせた。昨今、秋冬シーズンでキーワードになっている“軽量”織物だ。また、軽量を追求した織物の「インパクト®」や、ストレッチ素材「エラクション®プロ」も強化素材だ。

2013年度は増収増益を達成

同社の2013年度のスポーツ素材ビジネスは増収増益を達成した。貢献した分野はアウトドア、学販、水着。苦戦した分野はアスレチック(競技)、カジュアルだった。アスレチック市場はここ数年、漸減傾向にあるという。また、主力のトレーニングウエアにおいてジャージーが不振なことも影響しているとみられる。

主要な合繊メーカーでは、アジアを中心とした海外の生産拠点を活用し、素材から製品まで幅広い形で納品するビジネススタイルに変わりつつあるが、旭化成せんいは素材開発に軸足を置いている。製品提案も行っているが、重視するのは素材開発だ。

強化素材の1つ、「インパクト®FT」は細デニール化を進めていて、まだ日本でしか生産できない高機能性を持つ。軽量と安定した物性、ナチュラルな風合いなどが特長。アウトドアの表地やアスレチックウエア、カジュアルなどに使用される。

「エラクション®プロ」は肌の動きに合わせて効率良く伸び縮みするストレッチ素材。経編に加え、丸編みの素材も始めた。中国・杭州の工場でも生産が始まっているという。用途は主にコンプレッションと呼ばれる機能アンダーウエアがメーンで、水着やカジュアルにもニーズは広がっている。