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ホグロフスジャパン――イメージチェンジの2013年
コアなアウトドア愛好者がターゲット

update: 2012/12/27

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ブランド観を発信する「ホグロフス原宿」

ブランド観を発信する「ホグロフス原宿」

2010年8月にアシックスの子会社になった、スウェーデンに本拠を置く HAGLÖFS HOLDING AB (ホグロフス社)。日本では来春から、ホグロフスジャパン(東京)が窓口になった新体制で再スタートを切る。従来は別会社の代理店を通した卸業務が主体だったが、来春から業務を引き継ぎ、2013年シーズンは180社・250店舗で展開する計画だ。

高機能・高品質を重視

高機能・高品質を追求する(13年秋冬企画)

高機能・高品質を追求する(13年秋冬企画)

同社が取り扱う商材はすべて本国・スウェーデンで企画・生産されたインポート品。展開アイテムはアパレル、バッグ、シューズ。アパレルなどで2-3%のアジアン・サイズのモデルを展開する。バッグのブランドとして日本に上陸した「ホグロフス」だが、現在は15年ほど前から展開し始めたアパレルが売上比率の65%を占め、主力アイテムになっている。

ジャパン社を通した直販に移行する理由は大きく2つ。ブランドイメージを守るためと、アウトドアをより強化するため。従来、日本ではスキーブランドのイメージが強かったという。本国で発信しているアウトドアブランドという本来のイメージを日本市場でも再度、重点的に発信する。

主要なターゲット層は本格的な登山愛好者。いわゆる“山ガール”に代表されるファッション要素の強い客層ではない。本国ではバックカントリーを含め女性客の比率が高いが、日本では80%が男性客で、女性は20%と少ない。「山を愛する方すべてに商品を提供する」という方針を採っていることもあり、顧客の年齢層の幅は広い。

商品企画では高機能・高品質を追求。13年秋冬企画でアパレルに「ゴアテックス」のハイエンド素材を採用するなど、物作りを重視している。バッグは「使いやすさ」に重点を置いた。グローバルではすでにアシックスとの間でシューズの開発が進んでいるそうで、グループ会社になったことによる相乗効果が期待できる。

日本市場の売り上げは堅調に伸びている。スキーウエアのイメージからアウトドアブランドとしてイメージチェンジを図っている途上の同ブランド。アウトドア市場が元気だということも業績を後押ししているようだ。売り上げに占めるアイテム比率はアパレルが65%、バッグが30%、シューズが5%。中でもシューズの伸びに期待を寄せている。