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開発担当者に聞く──
ミズノ、“アクティベーション技術”に着目した
新コンセプトのトレーニングシューズ

update: 2019/06/25

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「TC-01」シューズを手にする 佐藤夏樹技術開発課長(右)と 鷲見将成アシスタントマネジャー

「TC-01」シューズを手にする
佐藤夏樹技術開発課長(右)と
鷲見将成アシスタントマネジャー

ミズノが“アクティベーション技術”に着目した新コンセプトのトレーニングシューズ「TC-01」を開発した。「アクティベーション」とは、「覚醒、呼び覚ます」といった意味があるという。同社が重視する機能開発のコンセプトで、他社との差別化になると考えているアプローチだ。どのような“きっかけ”で開発に至ったのか、担当者に話を聞いた。

アスリートのスキル向上をサポートする発想

開発の目的は、「競技のパフォーマンス向上をサポートすること」(同社グローバルフットウエアプロダクト本部デザイン・開発部、佐藤夏樹 開発課長)。競技シーンがメーンであるが、練習においても何かサポートできないかと継続的に研究を進めてきた。

“アクティベーション”に着目した「TC-01」シューズ

“アクティベーション”に着目した「TC-01」シューズ

その取り組みの中で、アスリートをサポートする11人のトレーナーにアンケートを取ったことが開発に漕ぎ着ける1つのきっかけになった。野球やサッカーなど計15種目のスポーツに携わるトレーナーに、「アスリートのパフォーマンスを向上させるためにトレーニングすべき能力」について聞いた。その結果、「調整力」(バランス)が共通の項目として浮かび上がってきた。

「調整力=バランスを鍛えるシューズを作れないかという考えの下、2つのアプローチ──①土台へのアプローチ、②人が持つ力へのアプローチ(アクティベーション)、で開発を進めた。①の土台は足の裏で、そこから得る情報の伝達を高めることで神経が作用し、バランスが高まるのではと考えた」(佐藤 課長)。