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ゴールドウインと人工クモ糸のスパイバー
“構造タンパク質素材”を採用したウエア「Planetary Equilibrium Tee」を発売

update: 2019/06/21

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新しい“構造タンパク質素材” 「ブリュード・プロテイン」を採用した ウエア「Planetary Equilibrium Tee」

新しい“構造タンパク質素材”
「ブリュード・プロテイン」を採用した
ウエア「Planetary Equilibrium Tee」

ゴールドウインと、人工クモ糸を開発しているスパイバー(山形県鶴岡市)が共同で研究・開発した新しい“構造タンパク質素材”「ブリュード・プロテイン」を採用したウエア「Planetary Equilibrium Tee」を8月下旬から、「ザ・ノース・フェイス」ブランドにおいて発売する。

サステナブルのメッセージを込めた素材

「ザ・ノース・フェイス」ブランドから発売するウエア「Planetary Equilibrium Tee」は、“枯渇資源に頼らないサスティナブルな社会を目指す”テーマを持たせた。主要な素材は82.5%を占める100番双糸の綿。残りの17.5%は「ブリュード・プロテイン」を使用した。地球全体の「バイオマス」重量の約82.5%が植物で、菌類や微生物が17%を占める比率を、素材の混紡率に投影している。

ブリュード・プロテインは綿と同様の細い繊維に加工し、高い目付で編立してあるため、カシミヤ調の柔らかい質感が特長。サステナブルのメッセージを込めた素材と言う面があるため、スポーツシーンに使用できるような高い機能性はないが、日常着としては問題なく着用することができる。

両社が2015年から取り組んできた共同研究において、構造タンパク質素材が開発された。当初はクモの糸を模した繊維を作ることに主眼を置いていたが、現在では多様なタンパク質素材を作る段階に入っているという。原料を石油に依存しない点が、構造タンパク質素材の特長だ。昨今、注目度が高まっているマイクロプラスチックを解決する一助になる可能性がある。