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帝人フロンティア、ウエアラブルシステム「MATOUS™」
来春をめどに製品化を計画

update: 2019/06/19

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生体情報の収集に重点を置く 「MATOUS™VS」

生体情報の収集に重点を置く
「MATOUS™VS」

帝人フロンティアが開発し、市場投入の準備を進めているウエアラブルシステム「MATOUS™」(マトウス)。スポーツ選手などに使用してもらい、その効果を検証している途上だが、来春までをめどに製品化、販売できる見通しがついたようだ。生体情報を逐一収集し、様々な問題解決につなげられるというメリットがある。

スポーツ分野で先行して実用化目指す

IoT技術の進歩も後押しして、心拍数や血圧などの生体情報を計測するセンサーを付けたウエアの開発は、3-4年前から急速に増えてきた。しかし、センサーとウエアの相性や計測精度、収集した情報の活用方法、コスト面、市場の実際のニーズが不鮮明など、乗り越えるべき課題が多く、一時期はトーンダウンしていた観があった。

昨年4月、同社は、ウエアラブル製品を展開する専門企業の株式会社スポーツセンシング(福岡)との合弁会社、「帝人フロンティアセンシング株式会社」を設立した。目的は明快で、帝人フロンティアが得意とする機能素材を活用した、ウエアラブル商材を開発することだった。同社が展開する分野──スポーツ、ワーキング、ヘルスケアの3分野を中心に、開発を推進してきた。

最初に取り組み始めたのはスポーツ分野。提携先は非公開だが、スポーツ関連チームの選手に、ウエアラブル機器を使用してもらい、有益なエビデンスが得られつつあるようだ。展開予定の商材は、「MATOUS™MS」と「MATOUS™VS」の2種類。活用するシーン、方向性が異なる。今年1月、東京で開催された展示会「第5回ウェアラブルEXPO」にも出展した。スポーツ分野の企業を中心に、高い関心が集まったという。