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デサントアパレル、奈良・吉野工場

update: 2018/04/04

デサントアパレル、吉野工場

デサントアパレル、吉野工場

昨年4月13日に竣工したデサントの子会社、デサントアパレル(大阪市)の吉野工場(奈良県吉野郡)。デサントアパレルの中では従業員が48人と最も小振りの工場だが、ニット素材の短納期商品や別注品を生産するほか、アスレチックウエアのアトリエ機能も兼ね備えている。

新工場が本格稼働

吉野工場内の様子

吉野工場内の様子

吉野工場は1961年に奈良県の西吉野村に開設され、当時はスキーウエアを生産していた。その後68年には下市にも別棟の工場を開設し、ゲームシャツやトレーニングウエアを生産していた。

新工場は建屋面積が2,045㎡の2階建てで、旧工場の1.4倍の広さ。ミシンの台数や縫製担当の人員をそれぞれ10%強化した。従業員数は48人。強みは、縫製仕様を検討できる“アトリエ”機能。ゴルフや野球などの機能アンダーや陸上ウエア、水着などの機能性ウエアが主な生産商品だ。世界大会で着用するボブスレーやリュージュなどの高機能スポーツウエアも生産している。

吉野工場内。ニット製品を主体に生産する

吉野工場内。ニット製品を主体に生産する


縫製は6ライン体制で、アスレウエア、スイムウエア、機能開発のラインに分かれている。2WAYやニット素材を主体とした生産設備が約250台あり、主力機器は、肌触りの良い縫い目が特徴のフラットシーマのミシンが10台、転写機を7台備えている。

国内に自社工場を持つ役割はいくつかある。1つは、高機能製品の開発や小ロット・短納期の商品に対応すること。国内工場(計4工場――水沢工場、吉野工場、村岡工場、西都工場)の連携による効率化も重要だ。また、デサントの製造ノウハウを国内に残すこと、海外生産における技術指導も役割の1つである。