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ミズノ、野球専用の人工芝
「MS Craft Baseball Turf」を京セラドーム大阪で採用

update: 2018/03/19

京セラドーム大阪に採用された 野球専用の人工芝 「MS Craft Baseball Turf」

京セラドーム大阪に採用された
野球専用の人工芝
「MS Craft Baseball Turf」

ミズノが積水樹脂(株)と共同開発した野球専用の人工芝「MS Craft Baseball Turf」が京セラドーム大阪で採用され、3月17日、報道陣に公開された。より“天然芝”に近付けた機能性が特長で、プロ野球球団への採用は今回で3球団目になる。

耐久性、景観面も向上

今回の取り組みは、ミズノが強化分野の1つに数えるスポーツ施設受託ビジネスの一環。天然芝に近い感覚でプレーができる人工芝「MS Craft Baseball Turf」を開発し、プロ球団をはじめとした野球場への採用を推し進めている。

「MS Craft Baseball Turf」は一般的な人工芝と基本的な構造は同じだが、芝の部分がカールしている点が特長。一般的な人工芝は直線状だが、“捲縮”(けんしゅく)加工して、丸めた形状に仕上げた。ボールの転がりが安定するほか、クッション性も向上した。また、遠目からの景観性も良くなり、ボールの見極めも良くなったという。耐久性は従来品より約30%向上。金属製のスパイクシューズへの耐性も良くなった。

野球専用の人工芝の表面。 “捲縮”加工した芝が特徴

野球専用の人工芝の表面。
“捲縮”加工した芝が特徴

開発から発売まで約5年をかけた。球団と相談しながら、芝の改良・開発を進めた。初採用は2016年2月の西武ドーム。プロの野球チームへは今回が3球団目になる。京セラドーム大阪をホームグラウンドにするオリックス・バファローズの安達了一選手は、「ちょうどいい硬さで、疲れにくい感覚がある。跳ねた球も受けやすいし、ノック時の球も見やすくなった」と評価する。

ミズノのスポーツ施設サービス事業部営業推進部、中井和彦 営業推進1課長は、「MS Craft Baseball Turf」の特長について、「1つ目は、(芝の下に敷き詰めた)充填剤が飛び跳ねにくくなったこと。2つ目は捲縮加工したことで芝の安定性が向上したこと。球の跳ね返りも安定した」と説明した。

今後は他球団などへも、芝の張り替え時に合わせて提案していく方針。各球団のニーズに合わせて、芝の厚みなどをアレンジしていくという。課題はさらに耐久性を高めていくことだ。