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ミズノ、住友理工と共同開発
卓球の“新ラバー”「Q3」を発売

update: 2017/08/08

新しい公式球に対応したラバー

新しい公式球に対応したラバー

ミズノは10月7日から、住友理工(名古屋市)と共同開発した卓球の新しいラバー「Q3」(キュースリー)を発売する。ミズノの卓球用品を扱う小売店で発売する。高いスピード性とスピン性を兼ね備えた上級者モデルに位置付ける。

新基準のボールに対応

「Q3」は、前述の通り、高いスピード性とスピン性を兼ね備えた上級者モデル。従来品(「GF-T 48」)に比べ、スピード性能及びスピン性能を約5%向上させた。

昨今の卓球市場は、日本代表選手のようなトッププレーヤーから、年配層に代表される一般プレーヤーまで、幅広いユーザー層へ浸透が進んでいる。先のロンドンオリンピックやリオデジャネイロオリンピックにおける日本代表選手の活躍が後押ししている面がある。

競技シーンにおいては、2015年シーズンから、公式試合球及び素材が改められ、新しいプレースタイル──より速く精度の高いプレーが求められるようになった(公式球の直径が38mmから40mmへ変更。素材はセルロイドからプラスチックへ変更)。

卓球ラバー「Q3」。 スピード性能とスピン性能を追求した

卓球ラバー「Q3」。
スピード性能とスピン性能を追求した

こうした市場ニーズや仕様の変更に対するべく、新たに卓球ラバー「Q3」を開発した。公式球及び素材が改められた15年シーズンより、1,000個以上のサンプル製作、及び3,600回の打球テストを繰り返し、約2年をかけて開発した。ボールと接触した際、ラバーの復元力が向上する新開発ゴム「XL52/3」を採用し、スピード性及びスピン性能を向上させた。

同社は、1988年から2016年まで、卓球日本代表チームのオフィシャルサプライヤー契約を結んでいる。現在も、同女子チームのオフィシャルサプライヤーとして、代表選手をサポートしている。

「Q3」の上代価格は6,300円(税込み)。一般的に流通しているモデルの中では、トップゾーンに位置する。ラバーのカラーはレッド、ブラック。外資系など少数ブランドに寡占化されている卓球のラバー市場だが、ミズノの新製品がどこまで市場を開拓することができるだろう。