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ゴールドウイン「ヘリーハンセン」ブランド
日本における商標権を取得

update: 2017/01/26

「ヘリーハンセン」。日本における商標権を取得

「ヘリーハンセン」。日本における商標権を取得

ゴールドウインがこのほど、マリン・アウトドアブランド「ヘリーハンセン」(HH)ブランドの日本における商標権を取得した。1983年からHelly Hansen AS社(ノルウエー)との契約に基づき、同社がライセンス展開するブランドで、取得日は昨年(2016年)12月31日、取得価額は30億円。

ライフスタイルにも展開、業容の拡大目指す

同ブランドはゴールドウインが1983年から33年間、ライセンス展開してきた。ヨットを軸にしたマリン関連商材がメーンで、最近はアウトドアを切り口にした新しい商材も提案し、ライフスタイル分野のニーズも取り込んでいる。2015年度の売上高は25億円で、2016年度(2017年3月期)は同30億円の見通しだ。主力のマリン――セーリング、ヨット関連商材のほか、2011年春夏からスタートしたアウトドアラインも収益に貢献している。

海洋冒険家、白石康次郎氏にもウエアを提供する

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アウトドアの主力ブランド「ザ・ノース・フェイス」(TNF)も1994年、日本における商標権を取得している。TNFのブランド方針の大枠は本国に準じるが、日本市場のニーズを考慮した独自の企画──ライフスタイル(スポーツカジュアル)系商材も展開する。機能性を重視した商材が主体の米国市場では、現地のTNF直営店で販売されるなど日本企画のライフスタイル商材が注目を集めている。

HHは国内で7店舗の直営店を展開し、TNF同様、卸ビジネスと直営とを絡めたブランドビジネスを推し進めている。前述のアウトドアラインの定着は、成果の1つである。このアウトドア系商材はライフスタイルニーズを取り込んでおり、汎用性が高いこともあって女性客の比率が25%と多くなっている。

商標権の取得には、こうしたブランド運営に関する自由度が高まること、ライセンス契約の更新などを気にせず、腰を据えた施策が打てることなどのメリットが考えられる。HHにとって今年は、ブランド創立140周年(2017年7月)を迎える節目の年。商標権の取得により、さらにブランドビジネスの拡大・成長を目指す。