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ゴールドウイン、アスレチックの新業態
「NEUTRALWORKS.BY GOLDWIN」をオープン

update: 2016/05/02

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全社横断型のプロジェクト、総力を結集する

「NEUTRALWORKS.TOKYO」 1階の常設カウンター。 オリジナルのスムージーを販売

「NEUTRALWORKS.TOKYO」
1階の常設カウンター。
オリジナルのスムージーを販売

店舗は地上4層で構成。「ザ・ノース・フェイス」をはじめ、「C3fit」「スピード」などの自社ブランドをはじめ、「ニュートラルワークス」ブランドのアイテムも揃える。ランニングやヨガ、ジムなどをキーワードに品揃えした。1階フロアには常設のカウンターを設け、オリジナルのスムージーも販売する。商品ラインナップの大きな特徴は、外部仕入れが多い点だ。水素水サーバー、オーガニック食品など、健康の維持を意識した食関連の商品も取り揃えた。「もちろん、当社の製品が主体になるが、世界観を伝えるために必要な商材も集めた」(西田社長)という。「とにかく入りやすいお店にしたかった。敷居を低くして、幅広いユーザーにスポーツの楽しさを伝えたい」(渡辺貴生 取締役事業統括本部長)。

最も特徴のあるフロアは3階だろう。2部屋ある酸素濃度を調整できる「OXYGEN with MIURA DOLPHINS」という低酸素ルームで、登山家、三浦雄一郎氏をサポートした低酸素トレーニングチームが監修した。標高4,000m相当の低酸素の環境を疑似体験することができる。トップアスリートのほか、アマチュア選手のトレーニング施設としての活用を想定している。

「NEUTRALWORKS.TOKYO」 3階の低酸素ルーム。 アスリートのトレーニングを想定

「NEUTRALWORKS.TOKYO」
3階の低酸素ルーム。
アスリートのトレーニングを想定

この新業態は、ゴールドウインの全社横断型のプロジェクトで開発された。「NEUTRALWORKS.」に関連する事業部のスタッフが集まり開発チームを構成している。渡辺取締役がリーダーを務める。「プロダクトとリテールのスタッフが参加している。総力を結集した新業態だ」(渡辺取締役)。セクショナリズムが強くなりがちの大企業において、この横軸展開は簡単なようでいて、なかなか難しい体制だ。アウトドアとアスレチック、さらにリテールのスタッフが1つの目的のためにチームを作るという試みは、企業運営の観点からも興味深い。

中期的には、条件が揃えば多店化する構想を持っている。「この新業態の狙いも大きく言えば“アスレジャー”だが、我々がやりたいのは“科学的アプローチ”だ。敷居を低くして入りやすくしているが、トレイルランニングなどハードな提案もする。当面はスポーツ関連商材70%、ファッション要素を含んだ商材30%で構成する計画だ」(渡辺取締役)。