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『マーケット分析』―― サッカー市場

update: 2011/01/20

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国内主力客は中高年、海外市場も模索

2010 - 2011年シーズンはこれまでのところ比較的積雪量にも恵まれ、店頭でも客足は悪くないようだ。年明けも年末年始にかけて降った雪のおかげで、出足は好調だという。スポーツタカハシ(大阪)では年明けは好調なスタートを切った。タナベスポーツ(大阪)でも、低価格帯の商品やジュニアモデルが売れるなど手堅い動き。売り場では手応えを感じている。 とはいえ、スノーボードウエアでは若い世代が多いものの、スキーウエアの顧客は高齢化が進んでいる。売れ筋ブランドも固定化されており――それゆえ手堅い商売とも言えるのだが――中・長期的な観点から見た場合、ビジネスを持続させるのであれば新規顧客を獲得していくことは絶対条件だ。

矢野経済研究所の「スポーツアパレル市場に関する調査結果 2010」によると、2010年の「スキー・スノーボードウエア」の国内市場規模は154億円(前年比3.1%減)の見通し。2011年は150億5000万円(同2.3%減)と予測している。08年から09年にかけては173億円から一気に159億円まで下がった。リーマンショックの影響が大きいと見られる(しかし、アウトドアウエア、フィットネスウエア、陸上競技・ランニングウエアはプラス成長。スポーツ市場のトレンドを如実に反映している)。

国内の小売店はパイの奪い合いが続くなかなか厳しい商戦が今後も続くだろう。一方、ウエアメーカーでは、海外市場を視野に入れた動きも徐々に見られるようになってきた。デサントは欧米市場を中心にスキーウエアの拡販を進める。ゴールドウインは昨期、欧米の7社と代理店契約を結び、拡販体制を整えた。今期が本格的な新しいビジネス元年に当たる。