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『マーケット分析』「競泳水着」
2012年シーズン、各社の新作が出揃う

update: 2011/12/12

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ゴールドウイン「speedo」の「FASTSKIN3 スーパーエリート」

ゴールドウイン「speedo」の「FASTSKIN3 スーパーエリート」

「speedo」は「FASTSKIN3」において、水着・ゴーグル・キャップの3点セットでスイマーをサポートするという「FASTSKIN3 レーシングシステム」を提案した。キャップは段階的に厚みを変えてフィット感を向上させた。ゴーグルと併用することで全身にかかる抵抗を5.7%軽減するという。ゴーグルの「スーパーエリートゴーグル」はレンズへの水の侵入を防ぐ。形状を変えて、局部的な抵抗を最大63.4%軽減するという。水着「スーパーエリートスイムスーツ」はスイマーの身体を可能な限り水抵抗の少ない形状に整える機能を持つ。素材はニットと布帛を使用、切り替えにより各部で使い分けている。その結果、水着にかかる摩擦抵抗を最大2.7%軽減したという。ニットは胸元などに部分使用した。ハイエンドモデルの「スーパーエリート」とセカンドモデル「エリート」(布帛を使用)がグローバル生産(インポート)。それ以下のモデルはゴールドウインがライセンス生産している。「スーパーエリート」の女性モデルは背中が開いていない「クローズドバック」と開いているタイプの2種類。男性モデルは1種類。上代価格は女性モデルが5万7750円、男性モデルが4万950円(いずれも税込み)。ゴーグルが9345円、シリコン製のキャップが3780円(同)とかなり高価だ。「スーパーエリート」で「レーシングシステム」を完成させるには女性で7万875円かかることになる。「エリート」では41265円とやや安くなる。販売後1年間の販売目標は水着・ゴーグル・キャップの3点セットで2万セット(「スーパーエリート」「エリート」)を計画している。

日本の素材を採用した競泳水着を開発、発売する新興ブランドもある。2007年に米国・サンディエゴで創業した「MATUSE」(マテュース)。ウエットスーツで実績のある山本化学工業の新素材「BRS-TX-3」を採用した「マテュース アポロ」を開発した。FINAの最新ルールにも適合しているという。厚さが0.3mmの繊維に表(親水性)と裏(撥水性)で異なる機能性を付加した。表側は水中で水分子を配列して摩擦抵抗係数を最小限に抑え、裏側の撥水性によって水着自体に水分を吸収しないため重量変化を最小限に抑える、という。上代価格は女性モデルが3万450円、男性モデルが1万9950円(同)。