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アシックス 取締役常務執行役員
2020東京オリンピック・パラリンピック室長
アシックスジャパン株式会社 代表取締役社長 土方 政雄 氏

update: 2014/04/03

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地域性に適した商材も必要

アシックスジャパンでは、国内のプロダクトマーケティングやマーケティング部門、オニツカタイガー部門、ベースボール事業部門、ナショナルチェーン部門など、従来アシックス本体で扱っていた部門を統括する。国内営業のほか商品企画にも携わる。

「アシックスジャパン社として商品を企画することはもちろんあります。グローバルと言われるが、規模を求める時は世界と連動すべきですが、固有の文化などを考えると、今のカテゴリー展開だけでは売り上げの拡大は難しい。日本だったらライフスタイルの革靴、他国ではクリケットなど、地域特性に根差した分野を開拓する必要があります。これだけ少子高齢化が進んでいる日本という国は珍しいし、部活動に根差した地域専門店との関係も深い」

「国内はチームユースの需要がある。そういった従来のニーズはしっかり取っていくことに変わりはありません。日本だけがオリンピックというチャンスを得ている。オリンピックを含むこれから数年間で、日本のスポーツ市場は大きく変化すると予測しています。競技スポーツから派生する新しい市場がもっと拡大していくと予想しています」

一方、グローバルと連動した新しい商材の企画・開発も進んでいる。

「アパレルはこれから良くなると思います。(グローバルにプロダクトを統括している)ジョン・モレンジャー上席執行役員を全面的に信じています。彼は何をすべきかを分かっている。アパレルはそれぞれ、日本は日本、欧州は欧州、米州は米州の企画で攻めているが、それをトータルでやっていくという発想を――サイジングは異なるが――進めているところです。その商材がすべてに取って代わることはないが、グローバルにリードできる商品群を作ろうとしています。トレーニングウエアやアスレチックウエアに近い(ライフスタイル寄りの)イメージのものになるでしょう。アパレルはある程度ブランディングが必要だと思います。同じものでも本質的なものが変われば、トレーニングウエアはここまで変われるといったことを提供したいと考えています」