『注目パーソン・インタビュー』
アシックス 渡辺博司
執行役員プロダクトマーケティング統括部長
アスレチック・スポーツスタイルプロダクトマーケティング部長
デザインセンター長
update: 2012/01/10
グローバル化、「AYAMi」がきっかけに
「ASICS33」。ランニングシューズの新しいカテゴリーを意識した
「マーケティングと連動し、かつグローバルでの議論が高まったのは2010年の後半あたりからで、『AYAMi』がきっかけです。欧州でデビューしたのが2010年春夏。日本ではランニング市場が活況を呈していたころ09年くらいから先行的にランニングアパレルをやっていました」
「日本については、一挙にそのあたりのゾーン――ランニングアパレルが競合厳しくなってきているので、来期辺りから再強化しようとしています。ただ、それによる波及効果もある。たとえばフィットネスアパレル(国内)で伸びてきています(『AYAMi』シリーズの中のフィットネスカテゴリー)。欧州も順調に伸びてきた。米国はこれから本格展開します。グローバル向けに、ランニングの次のアパレルに関してはトレーニング系のアパレルをターゲットにしています。日本でしかできない機能を使ってグローバル展開するべく動いています」
今後、強化する分野はやはりランニングだ。
「ランニングをグローバルで強化する中で、『ASICS33』をどのように広げていくかがポイントの1つです。欧州ではトレイルランニングをアパレル含め強化したい。また、コアパフォーマンスも非常に期待しています。グローバルではテニスシューズが非常に堅調に伸びてきている。マーケットサイズもグローバルで見たときには大きいので、アパレル含め期待している市場です。日本だけをとらえると非常にしんどいが、欧米のシューズ市場ではシェアを取っていけると思います」
「トレイルランニングは、日本ではアウトドアの中で成長しているがランニングの中では成長していません。が、欧州では市場ができつつある。ランニングに追いつくほどの流れができつつある。しっかり押さえておくべきだという危機感があります」
渡辺博司(わたなべ・ひろし)氏
1958年生まれ。81年神戸の大手アパレルメーカーに入社。商品の生産・企画から新規事業開発担を経て、上場準備室・経営企画室。当執行役員取締役常務執行役員として海外事業を統括。07年11月アシックス入社。執行役員プロダクトマーケティング統括部長兼アスレチック・スポーツスタイルプロダクトマーケティング部長兼デザインセンター長(現職)
