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『注目パーソン・インタビュー1』
—「オニツカタイガー」、ブランドの“変身”元年

update: 2011/02/14

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江里口健太郎(えりぐち・けんたろう)氏

江里口健太郎(えりぐち・けんたろう)氏

プロフィール:
江里口健太郎(えりぐち・けんたろう)氏。1960年11月24日生まれの50歳。
神戸の大手アパレルメーカーに勤務後、09年4月1日付でアシックスに入社。
同年6月1日のOTプランニング設立とともに、同社社長に就任。

「rooms」に初出展、“商業の仕事”に生まれ変わる

ファッションブランドとしての「オニツカタイガー」の認知度向上を目指す試みの一環で、15日から始まるファッション業界向けの展示会「rooms」(ルームス)に初出展する。アイテムは靴に絞り込み、08年8月からスタートした「NIPPON MADE」(ニッポンメイド)シリーズのハイエンド商材を出品する。上代価格は1足2万2000円。原材料から生産まですべて日本発の限定品だ。「こだわりの物作りの部分をアピールしたい」という。

江里口社長は某大手アパレルメーカーに長年勤めてきたが、OTプランニング設立直前にアシックスへ入社した。現在はアシックスの社員である。アパレルメーカー時代はSPA(製造小売り)が強い企業だったこともあり、朝令暮改で商材の方針・選定がどんどん修正される、店頭状況に軸足を置いた「商業の仕事」だったという。アシックスに入社後は、メーカーの立場から商品開発に時間を割く「工業の仕事」が主体に。企業風土の違いに気付いた。今後、アシックスに必要な要素は前段の「商業の仕事」だと語る。

「ファッションブランドとして『オニツカタイガー』が今後、商業のアシックスの原型になれれば...」という目標を抱いている。より店頭を意識したブランド運営を実現するということだろう。一方で、「『モンテポカラ』で、(ロングセラーの)『メキシコ』のように第2の柱になるようなファミリー(商品群)を作っていきたい」とも語り、「工業の仕事」の一面も見せる。この商業と工業のバランスがブランド成長のかぎを握る。今後、どんな飛躍を見せるだろうか。