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主要上場スポーツ企業5社、第2四半期を展望する(上)

update: 2021/10/21

主要上場スポーツ企業5社、2021年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場スポーツ企業5社、2021年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

国内の主要上場スポーツ企業の第2四半期決算の開示が近付いてきた。前年度はコロナ禍の影響が色濃く残る結果だったが、今期は第1四半期で軒並み黒字を確保し、回復基調にある。間もなく発表される主要上場スポーツ企業5社の第2四半期の展望をまとめた。

回復基調が見られた第1四半期

対象にする企業は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、ゼットの5社(順不同)。いずれも3月期で、9月末日に第2四半期を迎えた。前年度は、第1四半期(4-6月)に発生したコロナ禍による緊急事態宣言の発出により、実店舗が休業を余儀なくなれたマイナス要因が大きかった。5社ともに損失計上だった(表2を参照)。

主要スポーツ上場5社、2022年3月期 第1四半期 財務数値一覧(表2)

主要スポーツ上場5社、2022年3月期
第1四半期 財務数値一覧(表2)

今期の第1四半期はコロナ禍に対する各社の施策も進み、全社が黒字回復を果たした。しかし一昨年の2019年度との比較では、充分に回復し切れていない傾向が目立つ。断続的な政府からの自粛要請が慢性化したことも、業績回復の足を引っ張った。

第2四半期(7-9月)は、無観客で開催された東京オリンピック・パラリンピックにおいて日本代表選手の活躍が目立ち、市場活性化に一役買った。野球やサッカー、ゴルフ、アウトドアといった屋外スポーツが健闘している。第2四半期(4-9月)決算では、2019年度の実績にどれだけ近づけたか──これが重要な評価基準の1つになるだろう。(続く)