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主要外資系スポーツ上場企業3社、2021年12月期 第2四半期まとめ
コロナ禍の影響から“V字”回復

update: 2021/09/06

主要外資系スポーツ上場企業3社の 2021年12月期第2四半期は コロナ禍からの復調が見られた (画像はadidas。説明資料から抜粋)

主要外資系スポーツ上場企業3社の
2021年12月期第2四半期は
コロナ禍からの復調が見られた
(画像はadidas。説明資料から抜粋)

主要な外資系スポーツ上場企業3社の、2021年12月期 第2四半期(1-6月)連結決算をまとめた。前年度のコロナ禍の影響から持ち直し、3社共に“V字”回復を果たした。大幅な増収、損失からの黒字回復が共通した傾向だ。

主力の地域、カテゴリーがけん引役に

主要外資系スポーツ上場企業3社、 2021年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

主要外資系スポーツ上場企業3社、
2021年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

対象にした企業は、adidas AG(アディダス社)、PUMA(プーマ)、Under Armour(アンダーアーマー)の3社。アディダスは世界第2位、プーマとアンダーアーマーは第3位グループに属する売上規模だ。いずれも決算期は12月で、6月末日に第2四半期を迎えた企業である。

アディダス社の第2四半期は、連結売上収益が103億4,500万ユーロ(約1兆3,551億9,500万円、1ユーロ=131円で換算)、33.8%増と2ケタの増収だった。前期は損失を計上したが、今期は営業利益12億4,800万ユーロ(約1,634億8,800万円、同)を確保した。

主力地域の「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)の売上高が36億8,000万ユーロ(約4,820億8,000万円、同)、38.0%増とけん引役になった。セグメント利益も7億9,200万ユーロ(約1,037億5,200万円、同)、157.0%増と収益に貢献した。

主要外資系スポーツ上場企業3社、 2021年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

主要外資系スポーツ上場企業3社、
2021年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

プーマの第2四半期は、連結売上収益が31億3,700万ユーロ(約4,109億4,700万円、1ユーロ=131円で換算)、47.3%増と大きく回復した。損益面では、営業利益(EBIT)2億6,300万ユーロ(約344億5,300万円、同)を確保し、黒字に転じた。

主力商材の1つ「Footwear」(フットウエア=シューズ類)が売上高15億6,100万ユーロ(約2,044億9,100万円、同)、52.2%増と好調な推移だった。「Apparel」(アパレル)も同10億5,400万ユーロ(約1,380億7,400万円、同)、45.3%増と好調に推移した。地域別では、「Americas」(米州)が売上高12億900万ユーロ(約1,583億7,900万円、同)、77.6%増とけん引役になった。おひざ元の欧州を含む「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)も同11億4,400万ユーロ(約1,498億6,400万円、同)、38.5%増と健闘したが、売上額は米州が上回った。

アンダーアーマーの第2四半期は、連結売上収益が26億800万米ドル(約2,894億8,800万円、1米ドル=111円で換算)、59.3%増と大きく伸ばした。売上総利益率(粗利率)が改善したほか販管費率も下がったため、営業利益2億2,800万米ドル(約253億800万円、同)を確保するに至った。

主力の「Apparel」(アパレル)が16億8,400万米ドル(約1,869億2,400万円、同)、64.5%増と順調に推移したほか、主力知紀伊の「North America」(北米)が17億1,100万米ドル(約1,899億2,100万円、同)、61.6%増と復調したことも収益の改善に貢献した。