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国内主要上場スポーツ小売店、決算まとめ
コロナ禍の影響で不安定な推移が続く

update: 2021/09/03

主要上場スポーツ小売店3社、 決算まとめ(表1)

主要上場スポーツ小売店3社、
決算まとめ(表1)

アルペンの6月期本決算が開示されたこのタイミングで、国内の主要上場スポーツ小売店の最新の決算をまとめた。コロナ禍の影響で不安定な推移が続いており、各社は難しいかじ取りを迫られている。今年の4-6月は前年の落ち込みから回復し、健闘した。

アルペンは増収増益、ゼビオとヒマラヤも利益を確保

対象としたのはアルペン(6月期本決算)、ゼビオホールディングス(3月期本決算及び第1四半期)、ヒマラヤ(第3四半期)の3社。各社ともに決算期が異なるため、純然たる比較はできないが、アルペンの本決算に合わせて最新の決算業績を並べた(表1を参照)。

アルペンの2021年6月期本決算は、増収・大幅増益と好結果だった。経費の抑制が進んだほか、売上総利益率(粗利率)も改善したことが収益性の向上に寄与した。セグメント別では、「ウインター」が苦戦したものの、「ゴルフ」が2ケタ増と健闘、主力の「一般スポーツ」も堅調に推移した。

主要上場スポーツ小売店3社、 品目別売上高(表2)

主要上場スポーツ小売店3社、
品目別売上高(表2)

ゼビオの3月期本決算は2ケタの減収減益となった。上期にコロナ禍の影響を大きく被った事が後まで響いた形だ。主力の「一般競技スポーツ・シューズ」をはじめ、各部門で軒並み減収に至ったが、「ゴルフ」は0.3%増と難しい市況下で堅調な推移だった(表2を参照)。

ゼビオの今期の第1四半期は2ケタの増収、黒字回復で、復調してきた。「ゴルフ」「一般競技スポーツ・シューズ」「アウトドア」などがけん引役になっている。7月度は2ケタ増を達成したが、今後の推移はまだ不透明だ。

ヒマラヤの第3四半期は2ケタの増収、黒字回復となった。前年の落ち込みを取り返し、利益を確保した推移はほかの2社と共通している。3社共に、通期は増収基調の見通しを立てている。