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米国上場スポーツ系小売店、2022年1月期 第1四半期まとめ
既存店舗が健闘、コロナ禍から復調

update: 2021/06/23

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米国の上場スポーツ系小売店、Foot Locker,Inc.(フットロッカー社)とDICK'S SPORTING GOODS,INC. (ディックス スポーティング グッズ社)の2022年1月期(2021年度)の第1四半期(2-4月)をまとめた。前期はコロナ禍で大きく苦戦したが、両社共に既存店舗が健闘し、売り上げは大きく回復した。損益面でも前期の赤字から黒字回復を果たした。

増収・黒字確保で復調が鮮明に

対象にしたのはFoot Locker,Inc.とDICK'S SPORTING GOODS,INC.の2社。年間の売上規模は8,000-9,000億円で、米国と日本の市場規模が異なるとはいえ、アルペンやゼビオホールディングスと比較すると、その規模は約4倍に相当する。

第1四半期(2-4月)は、両社共にコロナ禍から大きく回復した。高い増収率と黒字回復という好結果となった。リアル店舗である既存店が持ち直したほか、ECビジネスも貢献した。

日本でも比較的、馴染のある「フットロッカー」の売上収益は、21億5,300万米ドル(約2,346億7,700万円、1米ドル=109円で換算)、83.1%増と大幅な伸びだった。既存店売上が80.3%増、ECも堅調だった。売上総利益率(粗利率)は、34.8%(11.8ポイント増)。営業利益は2億8,200万米ドル(約307億3,800万円、同)。税引前利益は2億8,400万米ドル(約309億5,600万円、同)。四半期利益は2億200万米ドル(約220億1,800万円、同)だった。

「ディックス スポーティング グッズ」の第1四半期は、売上収益29億1,800万米ドル(約3,180億6,200万円、同)、118.9%増と大きく回復した。既存店が115%増と復調した事に加え、Eコマースの売り上げも前年同期比110%増と大きく成長した。営業利益は4億7,500万米ドル(約517億7,500万円、同)と黒字を回復した。

ゴルフ、アウトドア、ホームフィットネス、アクティブ・スタイルなど、米国でもソーシャルディスタンスを保てる種目が売り上げを伸ばした。第1四半期決算の好結果を受けて、通期の業績見通しを上方修正している。通期の売上収益は100億米ドルの大台に到達する見通しだ。