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美津濃、2021年3月期 第2四半期
コロナ禍で大幅な減収、経常段階で利益を確保

update: 2020/11/11

美津濃、2021年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

美津濃、2021年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

美津濃(以下、ミズノ)の2021年3月期第2四半期(4-9月)の連結決算は、コロナ禍の影響を受け、大幅な減収となった。損益面では、営業段階で損失を計上したが、経常段階では利益を確保した。欧米のゴルフ事業、国内のワーキングなどが健闘した。

ECビジネスが2ケタの増加

連結の売上高は662億4,300万円(22.5%減)で2ケタの減収。営業を休止せざるを得ない店舗が増加したこともあり、新製品の出荷が滞った影響で売上総利益(粗利)が減少した。自粛要請が出た4-5月を中心に、日本のビジネスが苦戦した。販売管理費は削減されたが、粗利の減少をカバーすることはできなかった。

粗利率の低下、販管費率の上昇もあり、営業損失9億300万円(前期は42億400万円の営業利益)を計上するに至った。経常損益は、為替差益や助成金収入などもあり、8,400万円の経常利益を確保した(表1を参照)。

美津濃、2021年3月期 第2四半期 地域別・商品別売上高(表2)

美津濃、2021年3月期
第2四半期 地域別・商品別売上高(表2)

地域別の売上高では、主力の「日本」が452億円(22.9%減)、営業損失11億6,000万円と苦戦した。「米州」は84億円(19.2%減)、営業利益1億3,000万円(81.9%減)で、利益を確保した。「欧州」は67億円(14.1%減)、営業損失6,000万円。「アジア/オセアニア」は60億円(31.0%減)と減収だったが、営業利益1億8,000万円(71.4%減)を確保した(表2を参照)。

自粛期間中を中心に、いわゆる“巣篭り”需要が増加した影響で、ECの売り上げが伸びた。日本国内のEC売上は30%強の増収。直近の自社サイトでは60%増と好調な推移だ。マスクなどの商品が貢献しているようだ。

第2四半期の決算開示に合わせて、通期の業績見通しも公表している。連結売上高1,500億円(11.6%減)、営業利益15億円(76.1%減)、経常利益25億円(58.8%減)の計画。売り上げは下がるが、利益を確保する見通しである。