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デサント、2021年3月期 第2四半期
当初見通しからは損失幅が縮小

update: 2020/11/10

デサント、2021年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

デサント、2021年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

デサントの2021年3月期第2四半期(4-9月)の連結決算は、コロナ禍の影響で大幅な減収、損失を計上するに至った。7月以降は店頭売上が回復し始めたほか、Descente China(デサントチャイナ)の業績も良かったため、当初の見通しより損失幅が縮小した。

「デサント」ブランドで直営展開を強化

連結の売上高は428億9,700万円(34.9%減)。特に日本と韓国の落ち込みが大きかった。売上総利益率(粗利率)は53.5%(3.3ポイント減)、販管費率も増加したため、営業損失24億4,900万円を計上するに至った(表1を参照)。

デサント、2021年3月期 第2四半期 ブランド別・地域別売上高(表2)

デサント、2021年3月期
第2四半期 ブランド別・地域別売上高(表2)

7月以降は下げ止まりの傾向だ。韓国は不買運動の影響が若干、残っている。Anta社と取り組んでいるデサントチャイナは、引き続き「デサント」ブランドが好調に推移した。現地の売上高は71億円(29.1%増、1-6月)と2ケタの増収だった。

ブランド別の売り上げでは、「アリーナ」が22億円(45.0%減)と最も苦戦した。コロナ禍で水泳需要が減ったことが影響したようだ。主力ブランドの「デサント」は173億円(37.1%減)、「ルコックスポルティフ」は122億円(33.7%減)だった(表2を参照)。

前売りは厳しい状況だが、財務状態は安定している。収益の3本柱のうち、韓国・中国市場については施策が打てていると認識しており、「懸案は日本だけ」(小関秀一 代表取締役社長)だ。主力ブランドの「デサント」において、直営店ビジネスを強化する計画だ。

通期の業績見通しに変更はない。連結売上高1,010億円(18.9%減)、営業利益5億円(31.7%増)、経常利益5億5,000万円(20.4%増)を計画している。