TOP > 財務分析レポート > 主要スポーツ上場5社、2021年3月期 『第...

主要スポーツ上場5社、2021年3月期 『第2四半期』を展望する(上)
コロナ禍の影響をどこまで吸収できるか?

update: 2020/10/29

スポーツ上場5社、2020年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

スポーツ上場5社、2020年3月期
第2四半期 財務数値一覧(表1)

まもなく、主要スポーツ上場企業5社の2021年3月期(2020年度)の『第2四半期』決算が開示の時期を迎える。今期は“コロナ禍”の影響で、スポーツ市場全体が大きなマイナス成長となった。予定されていた「東京オリンピック」も来年に延期された。今期の各社の第2四半期を展望する。

増益達成が過半数を上回った前期実績

対象の企業は、美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ゼット、ヨネックスの計5社(順不同)。参考に、決算期が異なるアシックスの第2四半期も一覧に加えた(別表を参照)。

今回の第2四半期決算で、最大の注目点は間違いなく、コロナ禍の影響をどこまで軽減・回復できたかだろう。最もマイナスの影響が強かった第1四半期(4-6月)は、各社は軒並み苦戦傾向だった。6月以降は回復してきている種目もあるため、上期トータルでの業績が1つの指標となる。

前期の第2四半期決算は比較的、数値が安定していた。増益を達成した企業が過半数を上回った。ミズノ、ゴールドウイン、ゼット、アシックスが増益を達成した。デサントは韓国ビジネスの不調が響き、伸び悩んでいた。

主要なスポーツ企業や小売店の第2四半期(7-9月)の商況を見ると、概して前年同期比70-80%で推移している傾向がメーンだ。一部、ゴルフや野球などで前年比を上回っている事例もあるが、限定的である。今秋は比較的、順調に気温が下がってきており、秋冬物の商戦には追い風だ。下期の推移も気になるところである。