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adidas AG、2020年12月期 第2四半期 連結決算
コロナ禍が足を引っ張り減収、損失を計上

update: 2020/08/17

didasの2020年12月期第2四半期は 減収・損失を計上 (画像は決算資料から抜粋)

didasの2020年12月期第2四半期は
減収・損失を計上
(画像は決算資料から抜粋)

adidas AG(アディダス社)の2020年12月期第2四半期(1-6月)の連結決算は、コロナ禍が足を引っ張り減収となった。損益面では前年同期の黒字から転じ、損失を計上するに至った。EBITDA(利払前税引前減価償却前利益)は黒字だった。

全地域でマイナス成長に

adidas、2020年12月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

adidas、2020年12月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は83億3,200万ユーロ(約1兆81億7,200万円、1ユーロ=121円で換算)、26.9%増で2ケタの減収だった。売上総利益率(粗利率)は50.1%(3.4ポイント減)と低下した。販管費は、金額そのものに大きな変動はなかったが、トップラインの減少により、比率が増加。粗利も減少したことで、営業損失2億6,800万ユーロ(約324億2,800万円、同)を計上するに至った(表1を参照)。

税引前損益は、3億3,700万ユーロ(約407億7,700万円、同)の損失。四半期損益は、2億6,400万ユーロ(約319億4,400万円、同)の損失となった。

adidas、2020年12月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

adidas、2020年12月期 第2四半期
セグメント別売上高(表2)


地域別では、主力の「Europe」(欧州)が売上高22億7,000万ユーロ(約2,746億7,000万円、同)、23.6%減と苦戦した。第2四半期(4-6月)に限定すると、8億4,400万ユーロ(約1,021億2,400万円、同)、40.7%減と半減近いマイナスだった。「North America」(北米)は19億6,400万ユーロ(約2,376億4,400万円、同)、17.1%減。日本を含む「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)は27億5,600万ユーロ(約3,334億7,600万円、同)、31.3%減だった(表2を参照)。

小売店の売上推移は、閉鎖がピークだった3-4月に最も大きな影響を受けた。5月以降は「Greater China」(中華圏)のビジネスが回復し始めたほか、6-7月と順調に回復を続けている。

第3四半期(7-9月)は、各地域で収益が回復すると見ている。ECはやや減収の見通し。連結の売上収益は1ケタ後半の増収を計画する。営業利益は6-7億ユーロ(約786億円、同)を確保する見通しだ。