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ゴールドウイン、2020年3月期 第1四半期
主力のアウトドアが好調、増収増益を達成

update: 2019/08/05

ゴールドウイン、2020年3月期 第1四半期 財務数値一覧(表1)

ゴールドウイン、2020年3月期 第1四半期
財務数値一覧(表1)

ゴールドウインの2020年3月期 第1四半期(4-6月)連結決算は、主力のアウトドア事業が好調に推移し、増収増益を達成した。第1四半期決算としては、過去最高額で、3期連続の黒字計上となった。売り上げに占める営業利益率が10%台に到達した。好業績を受けて、第2四半期の決算見通しを上方修正している。

「アウトドア関連」事業がけん引役に

連結売上高は180億7,400万円(22.0%増)と2ケタの増収を達成した。アウトドア関連を中心に高機能商材が順調に推移した。販売ロスの低減に加えて、春夏シーズン商材の店頭消化が順調に進んだことで、収益性が改善。売上営業利益率が10.5%と2ケタ台に到達した。期末の棚卸資産も減少、店頭運営の効率化がさらに進展した。店舗関連の経費は増加したが、売上高総利益の増加や販売ロスの低減が貢献し、増収を達成した。

主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」では、アウターのほか定番のボトムスやショーツ、カットソーが後押しした。「ヘリー・ハンセン」はブランドの認知度が高まったことで、ロゴデザインの商品を中心に消化が順調だった。アスレチック関連では、事業構造改革を目的としたリブランディング中の「エレッセ」は減収したが、「カンタベリー」が増収を達成した。アウトドア関連事業の売上比率はさらに高まり、75.3%(前年同期は70.5%)まで増加した。アスレチック関連事業は17.7%(同21.6%)。

ゴールドウイン、2020年3月期 第1四半期 ブランド事業別売上高(表2)

ゴールドウイン、2020年3月期 第1四半期
ブランド事業別売上高(表2)

第1四半期の好業績を受けて、第2四半期決算の予測を上方修正している。連結売上高400億円(修正前377億円)、営業利益37億円(同32億円)、経常利益34億円(同28億円)、四半期利益20億円(同17億円)。アウトドア関連で287億円(22.5%増)、アスレチック関連で84億5,000万円(15.7%増)の計画を立てている。

第2四半期以降は、秋に開催予定のラグビーワールドカップを控え、日本代表ウエアを供給する「カンタベリー」など、アスレチック関連ブランドへの追い風を捉えて、業容の拡大を図る計画だ。通期の業績見通しは、下期に強いアウトドア関連ブランドが主体ということもあり、現時点では据え置いている。