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アンダーアーマー、2018年12月期 連結決算
増収するも、北米の不振が響き損失を計上

update: 2019/02/18

Under Armour、2018年12月期 財務数値一覧(表1)

Under Armour、2018年12月期
財務数値一覧(表1)

Under Armour,Inc.(アンダーアーマー社)の2018年12月期(2018年度)の連結決算は、新興市場の欧州やアジア地域の健闘もあり増収を達成したが、米州の不振や「Restructuring and impairment charges」(リストラおよび減損の費用)の計上が響いて、損失を計上するに至った。

アジア・太平洋地域が増収増益

連結売上収益は51億9,300万米ドル(約5,660億3,700万円、1米ドル=109円で換算)、4.1%増と1ケタ台前半の増収だった。北米を除いた各地域が増収を達成した。売上高総利益率(粗利率)は45.1%と前期並みだった(表1を参照)。

販管費率は42.0%(0.1ポイント減)と微減だったが、「Restructuring and impairment charges」(リストラおよび減損の費用)が1億8,300万米ドル(約199億4,700万円、同)と増加し、利益を圧迫した。その結果、営業損益は前期2,700万米ドル(約29億4,300万円、同)の黒字から一転して、2,500万米ドル(約27億2,500万円、同)の営業損失を計上するに至った。税引前損益も、6,700万米ドル(約73億300万円、同)の損失となった。

Under Armour、2018年12月期 部門別・地域別売上高(表2)

Under Armour、2018年12月期
部門別・地域別売上高(表2)

地域別の売上収益は、主力の「North America」(北米)が37億3,500万米ドル(約4,071億1,500万円、同)、1.8%減と伸び悩んだ。セグメント損益は6,600万米ドル(約71億9,400万円、同)の損失となった。「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)は売上収益5億8,800万米ドル(約640億9,200万円、同)、25.2%増で2ケタの増収。損益は900万米ドル(約9億8,100万円、同)の損失となった。

健闘したのは日本を含む「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)地域で、売上収益が5億5,800万米ドル(約608億2,200万円、同)、28.7%増と好調な推移だった。セグメント利益も9,500万米ドル(約103億5,500万円、同)、16.0%増と増益を達成した。「Latin America」(ラテンアメリカ)は1億9,000万米ドル(約207億1,000万円、同)、5.2%増と増収したが、4,800万米ドル(約52億3,200万円、同)の損失を計上するに至った(表2を参照)。

フィットネス事業の「Connected Fitness」は売上収益が1億2,000万米ドル(約130億8,000万円、同)、18.1%増と2ケタの増収を達成した。損益は、前期の5,500万米ドル(約59億9,500万円、同)の損失から、営業利益400万米ドル(約4億3,600万円、同)を計上し、黒字転換を果たした。

部門別の売上高は、主力の「Apparel」(スポーツウエア)が34億6,200万米ドル(約3,773億5,800万円、同)、5.3%増と堅調な推移だった。「Footwear」(シューズ)は10億6,300万米ドル(約1,158億6,700万円、同)、2.4%増。「Accessories」(アクセサリー類)が伸び悩んだ(表2を参照)。

通期(2019年12月期)の売上収益は3-4%(5,348-5,400万米ドル)の増収を予想している。