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デサント、2018年3月期 連結決算
日本地域が健闘、増収増益を達成

update: 2018/05/15

デサント、2018年3月期 財務諸表(表1)

デサント、2018年3月期
財務諸表(表1)

デサントの2018年3月期連結決算は、日本の収益が改善したほか、アジアビジネスも堅調だったことから、2期ぶりに増収・増益を達成した。ブランド別では、主力の「デサント」がけん引役になった。

「デサント」ブランドが好調に推移

連結売上高は1,411億円(7.3%増)。為替の影響で約45億円上振れした。売上高総利益率(粗利率)は55.5%(0.2ポイント減)と微減したが、販管費率が低下したこともあり、2ケタの増収を達成した。当期純利益は、連結子会社のイノヴェイト社の“のれん”の償却を一括計上したことにより、目減りした。

デサント、2018年3月期 部門別売上高(表2)

デサント、2018年3月期
部門別売上高(表2)

日本地域は557億円(2.6%増)と増収だった。「デサント」「ルコックスポルティフ」「アリーナ」が堅調だったが、「マンシングウェア」「アンブロ」が苦戦した。デサントコリアは719億円(11.0%増)と2ケタ増。引き続き「デサント」がけん引役になった。香港・台湾を除くChina市場は80億円(14.3%増)と好調に推移した。今期からジョイントベンチャー(JV)でスタートした「デサント」ブランドのほか、「ルコック」も順調だった。

ブランド別では「デサント」が592億円(18.4%増)とけん引役になった。連結売上高に占める比率も42.0%(4.0ポイント増)とさらに増加した。「ルコック」は390億円(1.0%増)。「マンシングウェア」が134億円(5.6%減)と苦戦した。

通期見通しは、連結売上高1,480億円(4.9%増)、営業利益96億円、経常利益100億円(3.1%増)、当期純利益65億円(12.6%増)。今期(2019年3月期)を最終年度にする中期計画では、売上高1,700億円、経常利益140億円、当期純利益100億円を計画していたが、韓国ビジネスの伸び悩みのほか、China市場におけるJV展開により売り上げが計上されなくなった面があるため、計画数値を下回る見通しになった。