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エービーシー・マート、2018年2月期 連結決算
主力のスポーツシューズが堅調、増収・増益に

update: 2018/04/12

エービーシー・マート、2018年2月期 財務諸表(表1)

エービーシー・マート、2018年2月期
財務諸表(表1)

エービーシー・マートの2018年2月期連結決算は、主力のスポーツシューズが堅調に推移したこともあり、増収・増益を達成した。店舗数の増加も後押しした。営業利益率が17.1%と高い水準にある。

けん引役になっているスニーカー関連

連結売上高は2,542億円(6.4%増)で堅調に推移した。売上高総利益率(粗利率)は53.3%(0.6ポイント減)、販管費率は36.3%(0.1ポイント減)だった。営業利益は433億円(3.6%増)で、売上比率17.1%。経常・当期純利益ともに2ケタの比率である。依然、高い比率だが当期は微減した(表1を参照)。

エービーシー・マート、2018年2月期 品目別売上高(表2)

エービーシー・マート、2018年2月期
品目別売上高(表2)

品目別の売上高では、主力の「スポーツ」が1,443億円(8.7%増)と引き続き堅調な推移だった。過去3年間を見ても、継続して増収を達成している。アスレジャーのトレンドにより、スニーカーを中心としたスポーツ関連シューズが貢献しているようだ(表2を参照)。「レザーカジュアル」「レディース」は減収した。「キッズ」「サンダル」が2ケタ増と好調な推移だった。

期末の店舗数は、グループ全体で1,203店(出109、退47)。効率性を求め、スクラップ&ビルドを続けている。うち国内は939店(出63、退30)。また、アスレジャーの需要を取り込む目的で、新業態の「ABC-MART SPORTS」を7店オープンした。

財務面は引き続き安定している。手元流動性資金は潤沢で、同比率は5.8月と高い水準にある。商品回転率は2.0回転と前年並み。期末の棚卸在庫が増えているが、店舗増に伴うものと考えられる。

4月11日付で、営業部門を商品の「調達部門」と店舗運営の「管理部門」に分離する組織改正を実施。責任の明確化を図ると共に、本社機能の活性化、および業務の効率化を目指す。

通期の業績は、連結売上高が2,634億円(3.6%増)、営業利益439億円(1.2%増)、経常利益446億円(0.2%増)で増収・増益の見通し。増益幅は小さく、ほぼ前年並みの水準に落ち着くと予想している。