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主要国内上場スポーツメーカー──過去5年間の収益動向を見る
第2回:美津濃
課題は国外ビジネスの拡大

update: 2018/01/19

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比較的バランスの取れたカテゴリー展開が特徴

美津濃、2013年3月期 地域別・部門別売上高(表4)

美津濃、2013年3月期 地域別・部門別売上高(表4)

ミズノは、前回取り上げたアシックスとは異なり、展開する商品のバランスが取れている。売り上げの実に約80%がフットウエア(スポーツシューズ)のアシックスに対して、ミズノはシューズとアパレルの売上規模が同程度である。イクイップメント(スポーツ用品類)もやや額は下がるが、近しい規模を保っている。商品カテゴリーから見ると、アシックスよりもリスクは少ないと言えるだろう。

2013年3月期では、主力事業のベースボール、ゴルフごとの売上実績を公表していた。2017年3月期では、国内外の多くのスポーツ上場企業が採用しているようなシューズ・アパレル・用品を基調としたセグメントになっている(表3・表4を参照)。特筆すべきは「サービス/その他」の新規分野で、これは国内のスポーツ関連施設の管理・運営を受託するビジネスの後押しも大きい。同業他社もこぞってこの新規分野──スポーツ施設運営に乗り出しているが、現在のところ、ミズノに一日の長があるようだ。

美津濃、2017年3月期 地域別・部門別売上高(表4)

美津濃、2017年3月期 地域別・部門別売上高(表4)

業容拡大には、国外のビジネス拡大が課題になる。13年の海外売上が約420億円、17年は同603億円にまで拡大している。中期的な目標として、2020年3月期には海外売上比率36.4%、同売上高800億円を計画する。20年3月期の国内売上目標は1,400億円、連結では2,200億円の数値設定だ。(続く)